SHADOW SKILL(8) (KCデラックス)
ガウを前にして、実の姉と義理の姉が戦う――。戦う意味、戦う尊厳、真に強い者はどちらなのか?そうした、諸々を賭けて。真実「チート」と言えそうなそんな実力を持つ両者のぶつかり合いは、最早常人には解説役すら務まらないもの。いや、もうこれどっちもニンゲンやめてるだろ……。
――てなことを思っていたら、聖地ジュリアネスでのもう1つの戦いでの今回の事件の黒幕の発言から、それがまんざら嘘でも誇張でもないかもしれないと示唆されたりして……。ええ!?エレの父親って、ホントにアノ人なの?修練闘士としてのエレの強さ、「それ」に他の力が関与しているかもしれないとの示唆には読んでいて思いっきり驚かされました……。
ガウが修練闘士になったことをまだ秘密にしていて、相変わらず周囲に対し腰が低かったりエレに頭が上がらなかったりと偉ぶっていなかったのが何だか笑えました。相変わらず全ページ大技の応酬、やられたかと思えばまた立つの繰り返し展開ですが、それでこその「SHADOW SKILL」なのだよなあともまた思ったり。9巻も楽しみです。
SHADOW SKILL(6) (アフタヌーンKCデラックス)
いったい前巻を読んだのはいつだったか、思い出せないのも無理はない。あとがきの岡田先生の言葉を読んで、率直にそう思いました。休載含め連載開始から18年て……随分長い付き合いになっていたのですね、この作品とも。どういう内容だったか思い出すのも一苦労でしたよ、正直のところ……。
で、肝心の今巻の内容はといえば、まあ"いつものアレ"です−−いわゆる凄い技の応酬の連打展開。これだけでファンなら「ああ、アレね」と、内容を見なくともすぐに分かってくださる筈。他に気になったことは、ギャグ顔の描き方とかですかね。最初ちょっと戸惑いましたが、まあこれは慣れましたすぐに。ただ、各キャラの顔の描き方と戦闘シーンの躍動感は、昔の方が正直良かったかなあ……と。いや、今のもこれはこれで悪くはないんでしょうけどね。
まあこれだけ連載期間が長引いてしまうと、絵柄や描き方の手法の変化は避けられないですか。取り合えずガウ達の物語−−すなわち「SHADOW SKILL」、これを一度始めた以上はきちんと最後まで完結させて欲しいものです。一ファンとしてそう切に願いつつ、次巻を待ちたいと思います。