ろくでなし稼業(ROKUDENASHI KAGYO)
元サンハウスのヴォーカリストであった菊こと柴山俊之(今年還暦!)
の現在のバンド‘ジヤイヤ’の早いもので通算四枚目の作品です。
まず目を引くのはジャケット。
サンハウスのセカンド・アルバム「仁輪加」のジャケットに使用した侍を
描いた原画をモチーフにしたデザインがインパクト十分の出来です。
収録曲ではサンハウスのセルフ・カヴァー「ミルクのみ人形」が
話題になるでしょうが、さらなる重要曲は「oh well・・・黒蛇の叫び」
と「探して壊せ」でしょう。
なんと、前者は初期フリートウッド・マックの「oh well」、
後者はイギー&ザ・ストゥージス「サーチ・アンド・デストロイ」に
自身の日本語詞を乗せた驚異のカヴァー・ヴァージョンなのです。
特にoh well・・・の方は以前に鮎川誠率いるロケッツに提供した
「BLACK SNAKE」(名曲!!)の歌詞をフリートウッド・マックの曲に
無理矢理当てはめると言う荒技を披露しています。
こんな事は他の誰にも真似出来ない芸当でしょう。
まさに作詞家としても有能な柴山ワールド全開の快作(怪作?)です。
また、タイトル曲の「ろくでなし稼業」などオリジナル曲にも
良い曲が多く、危険な香りのする歌詞と迷いの無いロック・サウンドは
ベテランの成せる業であり、その深みと味わいは他の追随を
許しません。
日本語ロックの最高峰のひとつであると断言します。
みどりのマキバオー (10) (ジャンプ・コミックス)
明らかに編集部に、強引に書かされた第二部 しかし、その強引な展開を、つの丸先生は意地と優しさで美しいラストに仕上げた 真の最終回に出てくる、
「ゆっくり休もう」
「帰ろう」
という言葉は、編集部に強引な展開と、最終回(週刊の方は、一話前で最終回だった)をよぎなく走らされたマキバオーに対する作者の言葉だったに違いない