Live in Houston [DVD] [Import]
他の方が書かれているように、不要な映像効果処理が、マイナス影響を与えていますが、貴重な映像です。バンドとしてもまとまりがあり、アルバム発売後の、勢いのある時期の収録で、よくこんな映像があったのかという感じです。価格もお手頃ですし、リージョンフリーで問題なく再生できました。
Revolver
いや正確にいうと…、
昭和20年代生まれの僕は、音楽感も生活も…ありとあらゆる面で彼らに腕を引っ張り上げられ背中を押されました。
若い連中が時をさかのぼりながらどう言おうと、これは紛れもない僕の歴史です。
そんなことをふと考えながら、The Beatles の LP Album "Revolver" を久しぶりに聴きました。
当初 Single が発売されるたびに女の子が追い掛け回している頃の The Beatles のレコードは、
なんとも気恥ずかしくてレコード店で買えない気分になり、
1枚も手にすることはありませんでした。
でも "Beatles for Sale"(あの疲れたような彼らのポートレートのジャケット)あたりから状況が変わり始めました。
良い音楽なんだから、男の僕でも The Beatles 聴いていいだろう?
…そんな風におずおずとしてはいましたが…。
でも当時の LP Album の購買欲は、
「あの Single が入った Album が欲しい」という気持ちから生まれていたものでした。
そんな流れの中「Rubber Soul」が発売されました。
値段の安い輸入盤を買っていた僕は、最初「米キャピタル」版を購入しました。
しかしこれは、「英EMI」版のオリジナルとは曲順も曲数も違い、さらに入れ替えられた曲まであるという、
米キャピタル社がアメリカ国内向けに編集したものでした。
友人の東芝版を聴いてからその違いを知り、
どうしても…という思いでなけなしの小遣いを貯めて「英EMI」版を買いに走ったことが、
今でも昨日のような気がします。
誰もがトータルアルバムとして「Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band」を選ぶのは理解するけれど、
僕は「Rubber Soul」を米・英版を聴き比べて、
初めて曲並びの良さ、Album として本来あるべきもの(Single 発売曲の寄せ集めではない)を感じたのです。
こんなことがなければ Album の在り方への理解と考え方や構成の重要性など、
もっともっと何年も先に知ることになったはずです。
そして「Rubber Soul」の次の Album が、
この「Revolver」(The Beatles 7枚目の LP Album)です。
当時この Album が実際に発売されるまで、
公式に発表された発売日からずいぶんと長い期間延期され待たされたのを記憶しています。
やっと手にして針を落として耳を傾けた「Revolver」、
Taxman の低いつぶやきのカウントで始まった冒頭から Tomorrow Never Knows まで、
スピーカから溢れ出る彼らのサウンドに期待以上…いや、完全に打ちのめされた僕がいました。
本当に待っただけの…いやいや大きな価値あるものでした。
そして多岐に渡る様々なサウンドと構成に、
The Beatles がロックバンドというレッテルを、
4歳からヴァイオリンを弾いていた僕の頭から完全に引っぺがした記念すべき Album だったのです。
John、Paul、George、Ringo。
彼らは確かに純粋に音楽し成長し続けていました。
彼らと共に60年代をリアル体験できた Monument のひとつ。
この Album は、間違いなく僕のとてつもなく大きな存在なのです。
この Revolver の位置は、
初期の The Beatles が行き着いた到達点と考えても良いし、
後期の彼らの出発点と考えても良いと言う存在でしょう。
若い人たちがまずこの Album を手に入れたら、
ここから後期の The Beatles に進むも良し、
初期の The Beatles にさかのぼってゆくのも良し。
ただリストからはずさないで欲しい1枚です。