らき☆すた ミュージックフェア
らき☆すたのアルバムのレビューとしては少し偏った事を書きますが、今回は完全に独自の主観レビューで行きたいと思います。
「Gravity」目当ての購入だったのですが「えみりんのテーマ」に完全にやられました。これ本当に名曲です。
歌っている白石稔本人が作詞作曲しているんですが、今まで彼を誤解していた自分が恥ずかしいくらい大変素晴らしい出来だと思います。
下らないギャグを何度も使いまわしてその場しのぎをしている、正直言って寒い芸人タイプの声優だと思っていましたが、この一曲だけで彼を見直しました。
曲、詞、歌唱力、どれもが十分すぎる程に名曲を構成する要素になっています。
90年代前半の名曲を彷彿とさせられたので、この時代の曲が特に好きな方には聴いて貰いたいですね。
あえて要望を言わせてもらえるなら「有頂天がとまらない」「Gravity」「えみりんのテーマ」の三曲だけをシングルに収録して出して欲しかったですが「えみりんのテーマ」が本当に素晴らしいので☆5を付けさせて頂きます。
久しぶりに小細工無しの純粋な名曲を聴いた気がします。
興味のある方は是非おすすめします。
THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション [DVD]
ある大晦日のカウントダウン・パーティーの2時間前から、ホテル(『HOTEL AVANTI』は、セットで造られた架空のホテル。どこかのホテルのロケではありません)で起きた出来事がリアルタイムに描かれていきます。主要人物だけで総勢25名!
この映画のように、特定の場所を舞台にして、複数の登場人物のドラマを平行して、あるいは交差させながら描く形式を『グランドホテル形式』というそうです。
三谷幸喜監督は、火事の起こらない『タワーリング・インフェルノ』を作ろうと思ったそうです。なるほど……。
初めて観る人は、推理ドラマとして観てもいいかも知れません。まあ、どういう謎かということさえもネタバレになりそうなので書けませんが。だからまず謎を探さなきゃいけない。結構最初から伏線も張ってあるんですが、私は最後になって謎が解けてからやっとはたと膝を打ってしまいました(いや、心の中でですけど)。
それぞれの登場人物に、色色な謎があるんですよね。それが最後に『実はこういうことでした』とわかるようになっている。うまいですねぇ。
2回目以降に観るときは、謎の答がわかっている訳ですから、謎解きは1回目にしか楽しめないでしょう? まあ、たくさんある伏線を探すとか、新堂平吉(役所広司)のネームプレートとか、武藤田勝利(佐藤浩市)が食べた物とか、バックに映る総支配人(伊東四朗)とか、2回目以降に観る楽しみはたくさんありますが。
戸田恵子のさりげない雰囲気の演技がすごくよかったです。
オダギリジョー、唐沢寿明、津川雅彦、近藤芳正の特殊メイクも面白い。
役所広司は、最初のイメージからドンドンずれていって(これは監督の演出がそうなっていたようですが)、あれ?あれ?って感じがしました。僕的にはちょっと、って感じでした。
面白いのは間違いないんだけど、観るのもリアルタイムがよかったなあ。年末の雰囲気の中か、せめて正月気分のときに。2月に入ってから観ても、なんだか気分が盛り上がらない。
いや、なんか、文句が多くなってしまいましたが、みんな何かに挫折して、でも最後はまた、本当の自分に戻って、夢に向かって歩き出す、そんなメッセージが嬉しい、星は5つ満点です。
The Very Worst Of 有頂天
ポニーキャニオン時代の有頂天のシングルは全てアルバム未収録でした(BYE-BYEもピース収録バージョンとは全然違います)。今回それが全て収録されてる時点で満点です。
The Very Best Of 有頂天
ベストと銘打ってますが有頂天の持つアバンギャルドな側面や実験的な側面などが全開のベストアルバム。ケラにとってはこういう曲がベスト=自分の趣味に合うってことなんでしょう。確かにニューウェーブ的だったりサウンドも尖っていたり歌詞の表現も無意味の極致だったかと思えばかなり辛辣だったりとメッセージ性が強いのもあったりといかに独自性を打ち立てようかと試行錯誤した痕跡が感じ取れる。その中で異質なのが『いつもの軽い致命傷の朝』だ。有頂天時代唯一ストリングスを入れた壮大なバラッドで普通に聴いたらすごくポップだからこのアルバムに入ってるのが不思議に思えるが歌詞に実在の地名が入っていたりストレートに歌っているのがケラにとってはアバンギャルドに感じられたのだろうか?
まぁこのアルバムは有頂天ファン上級者向けだろうが、内容は納得。特にシングルのカップリングが全て入っているだけでも長年来のファンはマストバイ!
三谷幸喜のありふれた生活〈5〉有頂天時代
まず、サブタイトルの「有頂天時代」と表紙のイラストに大笑いしました。
別に三谷さんがチヤホヤされて有頂天になったわけではなく、「有頂天時代」を撮影、公開していた時期に書かれたコラムなので、こういうタイトルになっているわけですが、表紙のイラストを見ると、「三谷さん!あんた、有頂天になっているね!」と突っ込みを入れたくなる!
(多分)この本を編集した人の意図通りの反応です。
朝日新聞の夕刊に連載したコラムをまとめたもで、2005年4月から2006年4月までの掲載分がまとまっています。
他の巻同様、適度な読み応え、ニヤニヤする内容は相変わらずですが、
大きなトラブルがないので、三谷さんが比較的淡々と、仕事に追われて暮らしている日々が描かれています。
(そうそう、お馴染みの高校の同窓会の描写がないので、2005年は同窓会、行くことができなかったんでしょうかね)
巻末は舞台のパンフレット用に書いた色々な俳優さんに寄せた文章が掲載されていますが、思い切って、これはテイストが違うので、スペースが空いたところ用に載っけられた文章という印象になってしまいました・・・なくてもよかったかも。