もうひとつの愛を哲学する ―ステイタスの不安―
「負け組の不安」というくだけた名前で出そうな島国の状況で有るが、人はセレブ状態への愛があるという説明でこの書名らしい。しかし内容の大半は世俗的に表象する「愛」と関係ない。地理的歴史的な細部を切り出してきて分析にかけるところは著者爾来並々ならぬ技である。しかし一昔前までの階級社会の世界を論じて上流と下層(自由と不自由)など語るのもさしたるインパクトは感じないと読み進んで最後のボヘミアン話は一寸個人的に面白かった。ラストで著者はステイタスの不安解消を目論んで書いたとあるが総体としてどうも説得力を欠くと見た。
牙 第2章 再会の時 1 [DVD]
「異世界ファンタジーもの」と聞くとありがちな感じがしますが、OAを観る限りかなり異色の作品といえるんじゃないでしょうか。テレ東系で日曜朝のアニメで、しかもモンスターを召喚して戦ったりするということで、お子ちゃま向けかと思ってしまいますが、容赦なく重いテーマを描くストーリー展開。深夜アニメとしても通用するんじゃないかという内容で、正直予想外でした。
カードゲームも発売されるらしいので、遊戯王のような展開を狙っているんだと思いますが、ただのカード宣伝アニメに終わらせないぞ!と言わんばかりのスタッフの意気込みが感じられます。わざとなのか、説明不足でわかりづらいところも多いのですが、全体的に展開が速いので、細かいことを気にせず主人公の成長を追って観ていくこともできます。一度観てしまうと続きが気になってしまう「変な」魅力がありますね。ひとクセある感じですが、ハマる人はハマると思います。でもこれ子供に分かるのかなぁ…。
話数によりますが映像のクオリティもかなり高いです。マッドハウスが制作しているだけのことはありますね。はやりの「萌え系」路線とはかなり違いますが、キャラは逆に新鮮で魅力的かも。徹底して無愛想な主人公とか、ここまで媚びないヒロインも珍しいのでは。
ファンタジーが苦手でなければ観て損はないんじゃないでしょうか。アニメのDVDとしては手ごろなお値段ですし。
哲学のモノサシ
哲学と名の付くものに初めて触れました。
なにげに手にとった一冊でしたが、すごく読みやすかった。
途中まで一気に読んで「コレはいいかも!」って、
なんか嬉しくてまた最初に戻ってじっくり読みました。
私のように哲学に無縁なひとでも、
哲学に興味がない人でも、抵抗なく読めると思います。
多分難しいことが書いてあるのに、簡単なように思えてしまう。
さらに文章がとても優しくてうれしい。
よんだあと、何かが楽になった感じがしました。
今後なにか壁に当たったときに、前よりは大丈夫かもと
ちょっぴり自信がもてました。
コレを機に考える癖をつけて、
”貧しく見えるじぶんのなかに美しいものを掘り当て”たいと思います。
モチロン他の著書も読んでみる予定です。
旅する哲学 ―大人のための旅行術
~時々、何処かへ行きたくなることがある。何故なのかはわからないが、本書は、その気持ちに答えてくれるエッセイだった。旅する目的は、十人十色だし、そのときの気持ちでかわるものだから、ぴったりあうエッセイは無いけれど、本書は、私にとっては、感じるところが多かった。哲学者,画家,探検家などなどの足跡を追ったり、彼らの気持ちを考えて、著者の旅~~行の様子が描かれている。~