ユリイカ2008年12月号 特集=母と娘の物語 母/娘という呪い
萩尾先生の「イグアナの娘」はドラマにもなり有名ですが、自分は「残酷な神が支配する」よいう作品に強く魅かれて尊敬しておりました。
作品の中で、「白雪姫のお母さんは実は継母ではなかったんだよ」という言葉があります。
うちも1年で365日ほどでは無いですが、300日くらいは怒っていて支配欲の強い母なので、いつも疲れています。
日本は親の悪口はカウンセリングでもタブーですらあります。
娘として母が重たい、、と感じる方におすすめします。
ドラマチック デイズ ベスト・オブ・TVドラマ
今までに放送されたテレビ番組の主題歌に使用された名曲を集めたコンピレーションアルバムです。この2枚組の全36曲は、ドラマの主題歌というくくりだけではなく、世界の人々に愛され続けてきた名曲の集大成といった趣でした。
エルヴィス・コステロが歌う「スマイル」を聴くと、キムタクとそれを追いかけるさんまの名シーンが印象的だった「空から降る一億の星」のエンディングを彷彿とします。
でもそのようなテレビ・ドラマを見ていた方だけでなく、私のような50代の音楽ファンにとっては、ここに収録されている曲のどれもがリアルタイムで愛してきた曲ばかりなのです。
マイケル・ジャクソンの「ベン」を聴くと、少年時代の愛らしい頃の彼を思い出しますし、スリー・ドッグ・ナイトの「ジョイ・トゥ・ザ・ワールド」等は、よくぞ主題歌に取り上げたくれた、と拍手を送りたいような選曲です。
ダイアナ・ロス「イフ・ウィ・ホールド・オン・トゥゲザー」、サラ・ヴォーン「ラヴァーズ・コンチェルト」、ママス&パパス「夢のカリフォルニア」、エルトン・ジョン「ユア・ソング」、アバ「ダンシング・クイーン」、サイモン&ガーファンクル「冬の散歩道」、ギルバート・オサリバン「アローン・アゲイン」、と書き上げますと、愛してもやまないオールディーズの名曲の数々ばかりが並びます。
幾多の思い出が本当に歌と共に走馬灯のように浮かんでは流れていきました。私の青春の歌です。そしてその思いはドラマを見ていた若い世代へと引き継がれていきます。
ただ、残念なのはミッシェル・ボルナレフの「シェリーに口づけ」の音源の状態が良くないことです。他のコンピ盤でも感じましたが、良い原盤はないのでしょうかね。
私のような洋楽ファンにとっては、リバイバル・ヒットを集めた究極のベスト盤というべきものといえるでしょう。
テレビ・ドラマを見られた方にとっては、思い出がまた蘇ることでしょうね。お買い得なのは間違いありません。オススメします。
イグアナの娘 The Daugther of IGUANA DVD-BOX
設定だけをきくと、何のドラマだと思う人が多いと思います。
でも、素晴しい作品なのです。菅野美穂さんの出世作でもあり、代表作の一つです。
内容については、ほかの方も書かれているので、視聴率について。
事前に大きく話題となることもなく、設定も奇妙な作品だったため、第1回目の視聴率は7.9%。ただ、2回目以降、多少上下動はあるものの、一度も第1回目の視聴率を下回ることなく、最終回は19.4%。俳優の人気や、話題作りで、第1回目と最終回の視聴率だけが高く、グラフにするとV字型を描く作品とは、全然違います。見た人に真剣に愛され、口コミで広がった人気こそが、右肩上がりを示した視聴率のグラフと、最終回の数字に表れています。
菅野さんと脚本家の岡田惠和氏のコンビはここでスタートします(この前に、『ツインズ教師』がありますが、菅野さんも生徒役の一人ですし、岡田氏もメインではありません)。ドラマ好きの方は、このお二人が組んだ作品を、いくつもご存知だと思います。
菅野さんが素晴しいのは当然ですが、親友役の佐藤仁美さんの好演も強く印象に残ります。
イグアナの娘 1 The Daugther of IGUANA [DVD]
エルトン・ジョンのエンディングは聴けるのだろうか?著作権上の問題があってVHSではインストゥルメンタルだったとも聞く。
原作漫画は他愛の無い短編で、これを連ドラ化しようと思った意図も分からないけど、とてもいいドラマです。イグアナの出し方がさり気ない演出も素晴らしい。
イグアナの娘 (PFコミックス)
母親からはイグアナにしか見えず、自分でも「本当は自分はイグアナなんだ」と思いこんでしまう娘の話。娘は終始、イグアナの姿で描かれる。
母親には、初めて生まれた女の子がイグアナにしか見えず、普通の人間に見える次女にすべての愛を注ぐ。母親が「あの子はイグアナだ」というのを漏れ聞いてしまった長女は、以後、自分がイグアナであると思いこんでしまう。結婚して母とほとんど没交渉となったイグアナが妊娠し、「牛」の夫と「イグアナ」の自分から産まれてくる子は牛かイグアナであろうと思っていると、「人間」の赤ちゃんが産まれてきたのでとまどってしまう。そんな時に、母親の訃報が入る。遺体の顔を覆う白布を外すと母の顔はまぎれもないイグアナであり、涙一つ見せないだろうと思っていたの!に、途端に涙が噴き出て自分なりに母親の心境を思う。
私もイグアナだ。背が高く、プロポーションが良く、皆から好かれ、おしゃれだった母親は、なぜ自分の娘が背が低く、プロポーションも悪く、おしゃれ心がなく、愛想も悪く、目立ちたがり屋で自己主張が強いのかが理解できなかったのだろう。母の関心は常に自分似の兄貴にあった。
母娘の相克とその和解。最後に救いのあるテーマだ。