しにがみのバラッド。(3) (電撃文庫)
今回は読んでみて、ちょっと違和感を感じました。
カラーページが2話続けて、背景が同じだったこと。一瞬、手抜きかとも思いましたが、実はそうじゃないんです。読んでもらったらわかります。ただ、3巻は前の部分の2話は一気に読んでもらいたいです。
陰ながら動いていた白いしにがみの活躍が良いですね。かなわなかった想いさえ、できる限りの動きをしてつなげてくれる。今回も実に良い話でした。
そして、最後の1話『ほしの空、ひとしずく。』では、あの謎の死神『UN』が登場。彼(彼女かな?)に対して、モモがどう思っているのかを見ることができます。でも、ここの注目部分はダニエルだと自分は思います。
話のなかにちらほらと過去に出てきた話とつながる部分があって、それを見つけたらなかなか楽しいものを感じます。もちろん、全体としても、きれいに書かれているので、嫌な気分にはならないでしょう。後書きですら、気持ちがこもっているように感じます。お勧めです。
しにがみのバラッド。 (4) (電撃文庫 (0922))
第4巻です。今回はかなり特殊ですね。全部の話がなんか特別のように感じます。
3話+モモのお話という構成ですが、その3話に全て過去に出てきた人物が関わっているのです。そして、モモのお話はなんと、モモとダニエルの出会いと初仕事が書かれています。いや~、けっこう興味深いですよ。
『星くずのため息。』
ヒトミという平凡な女子が、ある人物の死でどこかに心の引っかかりを覚えます。何故かことあるごとにその人のことを考えてしまう。そして・・・、と続くお話
実は、このある人物が過去に出てきた人なのですが、自分的にはとても意外な人でした。その人の名前を見て、思わずつぶやいたくらいですから。
『ホタルノヒカリ。』
死んだ姉が幽霊と騒がれてるのを許せない妹エコは幽霊騒ぎで来る子供達を懲らしめようとします。そして少しのアクシデントがあって、瀬戸コータと出会います。
コータが再登場です。コータはモモに出会った事で、なんと人には見えないものが見えるようになってしまっています。
『しちがつなのか。』
これが4巻の中で一番好きお話ですね。切ないです。内容は読んでから知ってもらいたいので言いません。
『青すぎる空の詩』
モモとダニエルの出会い、そして初仕事です。ダニエルにとっては常識はずれの行動ばかり起こす主人にかなり困惑気味の様子。
やはり、やさしくせつなく書かれています。今回は過去3巻の人物も出てきて、いつもより世界観には入りやすくて、読みやすかったです。
そういえば、最初と最後の部分には、短く書かれているのがありますよね?それが、この先、非常に重要になってきそうです。ただ、読んでみて嫌なざわつきも感じました。きっとこれからはもっと目が離せないんじゃないでしょうか?
しにがみのバラッド。 第2巻 通常版 [DVD]
原作のファンなので星四つにしましたが映像化は少し失敗している気がします。話自体が良いので十分楽しめますが。
もしアニメを観て少しでも興味を持てたなら原作を読むことをお勧めします。
こういった感じのお話が好きな方なら満足できると思います。
何だかアニメの事から横道にそれてしまった気がしますがストーリーは「死」についてです。切り口は話によって多種多様ですがとても興味深い作品だと思います。
しにがみのバラッド。〈9〉 (電撃文庫)
今回のお話は最初のカラーページや登場人物の名前なんかを見てると外国が舞台のお話だと思われるかもしれません。最初読んでいても私はそう思ってました。でも途中で気付きます。私が気に入ったかなーと思うのは「金魚の泪」です。切なくて…物語も冬なので寒くなってきた季節に合っていました。最後は判っているんだけど切ない。あの終わりの続きは書けないけど(そこまで書いたら辛いし)それでもやはり気になりますね。判ってはいるんだけど…。今回は短いお話(?)が沢山入ってて、まだ続きがあるのか!みたいに感じました。本はいつもより薄いですが、長いそれぞれのストーリーを読んでいくと言うより、短いのが入るので沢山読んだ様な気になりました(時間じゃなくて感覚的に)
モモについては触れずあくまでモモを目撃した人達(樹)の話なのでモモがまだ謎だしこれからどんな方向に向かっていくのかは判りませんね。最後に“必ず”とありますが。ハセガワ先生の作品はちょっと空いた時間に丁度良いのでそういう時に読んでます。余り頭を使わず(味気無いと言う人もいるかも)少しずつ読めるのです。気になった方は小説の他にもアニメや漫画もあるのでそちらもどうですか。
それから一番最後に毎回書いてある一言が何か好きです。詩(言葉)をつけるのはアレが好きだから…?(勘繰り過ぎ?)6巻の言葉が良かったですね。
『こぼれたスープは、もうのめなくなったって、そう思ってたろ?』と『宇宙を泳いでる気分さ――』も少し印象に残りました。