時には昔の話を
僕は普段からハードコアやニューメタルやスラッシュメタルを聞くその休み休みにバラードを聞くようにしている。
薄っぺらい日本のバラードで好きな歌は少ないけれど、加藤登紀子さんや美輪さんが歌う本物のバラードは好きだ。
その加藤登紀子さんが歌うこの歌(紅の豚の挿入歌)は神だ。
それを宮崎駿が本として出版した。歌の世界観や詩の世界観は言うまでもなくなく、莫大なテーマである‘愛’について駿ワールドで独特に描かれてある。
大人の絵本としてオススメの一冊でありまする。買うまではいかないとしても、ぜひ立ち読みしていただきたい。
加藤登紀子の男模様
”男がお金がなくて、私がお金を払うのはいけない。だから財布を男にわたすんだよね。ラブホテルに行くときでも、ちゃんとお金は男のポケットに入っているようにしてから行くような気の使い方はしていました。”
佳い話じゃないですか
また、夫婦喧嘩のあげく別れ話が決まった翌朝に、男の為に味噌汁を作る。
平然と飲むご主人もすごいが、それで気が晴れてもとのさやに収まるところに、素敵な女心を感じる。
加藤登紀子 Now is the time[DVD]
収録時間が短く(特典映像も含め81分)、ざっとこの人は過去から今に至るまで
どんな曲を歌ってきたのか分かるようになっています。
そのために収録曲とは書いているものの一番だけしか歌っていないものもあり。
気ままでありながら力強く生きてきた人間像を垣間見れる作品でした。
COVER RED 女が男を歌うとき
男と女が入れ換わるだけでこんなに曲のイメージが変わるのも面白いですね。もっとも歌姫の個性が素晴らしいからなのですが。
いきなり中森明菜の「I LOVE YOU(尾崎豊)」に驚かされました。囁くような明菜の歌唱によってこの繊細な歌詞の内容が際立つという不思議な体験でした。男女の区別を超えて歌心のある歌手は歌うべき内容のある曲を良く知っているということですね。
NOKKOの「 いとしのエリー (サザンオールスターズ)」もいいですね。誰もが知っている名バラードですので、凡庸な歌い手では歯がたちません。独特のNOKKO節の炸裂がとても心地よく響きます。何回も繰り返し聴きたくなる歌唱です。いや、素晴らしいですね。
広瀬香美の「ラブ・ストーリーは突然に(小田和正)」はサラッと歌っていますが、高音の冴えは健在です。突き刺すような小田和正の世界観が強烈なだけに歌姫の広瀬香美といえども難しい水準だったように思いました。
意外と言えば、茉奈佳奈の「チェリー(スピッツ)」は良かったですね。雰囲気よく原曲の持ち味を生かしながら歌いきっていました。
同様に大橋純子の「 Ride On Time (山下達郎)」は、全盛期の高音の伸びは期待できませんが、実にのびのびとこの曲の持つ爽やかさと明るさを表現していました。ベテランは健在です。
bird の「夏の終りのハーモニー (井上陽水・安全地帯)」にはハッとされられました。このbirdという人を知らなかったのですが、巧みな歌い手ですね。ハートもあり、雰囲気を持っている歌手でした。遅まきながら注目して追いかけることにします。
和田アキ子の「 Tomorrow never knows (Mr.Chidlren)」も意外に思えるほど自分の歌にしていました。これくらい雰囲気が変わるとかえって新鮮です。カヴァーの魅力を表す好例でしょうか。
加藤登紀子 Best&Best PBB5
「この空を飛べたら」を聴きたくて購入。
他にも好きな曲、知っている曲が多く、この価格のわりに得した気分です。
加藤登紀子さんの歌声は、予想よりもあっさりサッパリしていました。
私は熱唱型の方が好きなのですが、あっさりサッパリな歌声は気楽に聴くことができ、
心が落ち着く感じもします。