神の国アメリカの論理
アメリカは日本と違い神を信じている人が大多数を占めている。物事を良い・悪いの2つにはっきり分けたがる性格や世界の警察を担おうとする正義感もそこに基づいているのでは。そんな話もありますが、主にはアメリカを宗教と政治の2つ視点に分けて展望するような本だと思います。
聖書では中絶・同性愛がどのように否定されているのか、宗派ごとにどのように解釈しているのか。政治上で中絶・同性愛がどのように争点になり、法律でどのように規制されているのか。
「題名の”神の国”というのは宗教の国という意味で、聖書にある神の国とは違う」と前書きにあるのでここにも書いておきます。どれか一つの宗派・解釈に偏った本ではないのでアメリカに興味のある人みんなにおすすめです。
播磨国風土記
大日本帝国憲法起草の参考文献の一つである播磨国風土記(はりまのくにふどき)は、奈良時代初期に編纂された播磨国の『風土記』である。日本書紀より一足先に成立した播磨国風土記には、古事記や日本書紀と重なる記述もあれば、異なる記述もあり、赤備えの征西艦隊を率いた神功皇后の活躍や聖徳太子など古代の天皇や皇族に関する豊富な伝承がある。
播磨国風土記は、常陸国風土記、出雲国風土記、豊後国風土記、肥前国風土記ともども、日本古代史の研究には欠かせない史料である。
子ども学のまなざし
NHKの深夜便で小林登先生のお話を聞いて感動。
娘の妊娠報告で早速読んでおくようにと購入した。
少子化や小家族制度での子供受難の時代にあって、出産前から母子関係を良くしていくために一読あれと勧めます。
オバマを拒絶するアメリカ―レイシズム2.0にひそむ白人の差別意識―
90年代から「白人の白人以外の人間に対する優越的差別意識」について全米で積極的に講義、講演、メディア活動を行っている著者が、オバマ大統領選出は「オバマ大統領がこの差別意識を越えたのではなく、白人有権者の差別意識こそその原動力であった」として、形を変えた(version2) 差別意識が大きな問題を生じる可能性があることを説いています。過去の事実・事件・現象を例としてこの問題の長い歴史と、複雑で絡み合った経緯を示してくれますが、頭では分かっても気持ちがついていかない人の心理、ものの見方は様々、物事は双方向ということでしょうから、一体どうなれば一番良いのか(白人でない読者としては特に)これという結論が正直見えてきません。ただ、オバマ大統領の政策は非常に微妙で神経質なバランスの上に成り立つということは理解できるような気がします。過大な期待も失望もすべきでないですね。一方本文中にある数々の「差別の具体例(ローンや災害救済措置から医療実験まで)」を著者は「多くの白人はその事実を知らされていないし、知らない」と指摘しています(例は近代、またニュース性のあるものが多い)。事実か否かは別に、何にしても洋の東西を問わず、正確な事実把握・情報開示が一番大切であり、これなしにすべてが始まらない事を強く意識させられます。しかしオバマ大統領(とホワイトハウス)は史上最も動けない大統領になる可能性がある、そしてそれが「やはり機能しませんでしたね」と逆に証明してしまう可能性があると(是非はともかく、またアメリカ国民が決めることですが、アメリカの政治経済が日本に与える影響が余りに大きい実情)少し心配になります。