今、よみがえる 三陸鉄道 車内放送アナウンス ~南リアス線~
情景を思い浮かべることができローカル色漂うアナウンスがなんともいえません!!1日も早くアナウンスのような景色が戻るように祈っています。笠井さんのアナウンスも感動的!
今、よみがえる 三陸鉄道II 車内放送アナウンス ~北リアス線~/ 映像でよみがえる三陸鉄道
地震直前の産直列車内映像。吉浜湾の映像でガイドが明治三陸津波では28mという部分で、その後の現実に声が出ませんでした。車内映像はわずかですが、社長のコメントなど三陸鉄道復興にかける想いを感じました。
罹災の光景―三陸住民震災日誌
あの日の記憶・出来事を忘れさせたくない人もいれば、
二度と思い出したくない方もいると思う。
震災後、あの惨状をどうにか記録しておきたいと行動された方は、
おそらく前者でしょう。
疚しい気持ちを抱きながらも、出所不明の使命感に駆られてカメラ片手に自転車を乗り回した私には、
筆者の行動そしてこの作品はある種の免罪符に思え、
少し心の荷が下りた…筆者の意図ではないかもしれないが。
被災地に暮らしていた人々にとっては、
この本に書かれた日々の記録は「そうだった、そうだった」と共感できる内容になっていると思う。
給水車などに書かれた他県の名前を目にして感謝しきれないほど感謝の気持ちを抱いたり、
すれ違う見知らぬ方と自然に言葉を交わしたり、
どう考えてもその必要のない人が、避難所の炊き出しや配給を平然と頂戴していることが町内で話題になったり…
あの震災があって良かったことは何一つないはずだ。
しかし、救いを求める意味で、震災で良かったことがあるとするなら、
それは「人と人とのつながり」の意味を再確認できたことだろう。
この作品には全体を通して、町・近所・親戚、
何よりご家族への筆者の愛情が溢れている。
これも、多くの被災家庭に見られた光景であったはずだ。
そして何より忘れてならないのは、あとがきにあるように、
被災地はまだ「震災後」に踏み出せない状況であり、
震災は現在進行中だということ。
震災が過去の出来事となった遠い将来、この作品は、
私が今感じているのとは違った意味で、
再び評価される時が来るだろう。
もちろん現時点でも、作家である一人の被災者が記した、
生々しく、しかし主観に偏らない日々の記録は、
読者一人一人に訴えるものがあるはずである。
少し気になった点が2点。
読みやすい文章なのだが、たまに難読な漢字が出てくるので子供が読むには苦労するかも。
また、地名や方言がよく出てくるので、どちらかというと東北の方には読みやすいかも。
もちろん、全国の、特に被災状況をテレビの映像でしかご存じない方にぜひ読んで頂きたい作品です。