司馬遷―史記の世界 (講談社文庫 た 14-1)
130巻、526,500字に及ぶ膨大な『史記』を著したのは司馬遷であるが、この著作を無味乾燥な歴史書ではなく、生き生きとした迫力ある人間ドラマに仕立て上げたのは、司馬遷の屈折した人生観と激しい怨念であった。
漢の武将、李陵が匈奴の大軍と戦って捕虜となったとき、司馬遷が独り李陵を弁護したことが武帝の怒りを買い、宮刑(去勢)に処せられてしまうのである。この屈辱をバネに、その憤りを著述にぶつけ、遂に完成させたのが『史記』であった。
この経緯は、中島 敦の小説『李陵』(中島 敦著、新潮文庫。ほかに『山月記』等3編が収められている)に独特の文体で格調高く描かれている。
「司馬遷は生き恥さらした男である」という書き出しで始まる『司馬遷――史記の世界』(武田泰淳著、講談社文芸文庫)は、司馬遷という人物を理解し、『史記』の全体像を知るのに恰好の書である。
史記 全8巻セット (ちくま学芸文庫)
史記は有名な著作である。
しかし、大概の人は列伝しか見ないようだ。
史記を全て読むことが全ての人の人生に必要、というわけでは
ないが、列伝だけでも読んだ人であれば、是非、本紀・世家といった
他の部分も読んでほしい。
古く、中国や日本の知識人たちは全編読んだものと思う。
文明が進んできた(?)にもかかわらず、過去の人たちの
教養に現代人が達し得ないというのは、イビツな気がする
史記 (1) (小学館文庫)
歴史が好きな私の、歴史との出会いは横山氏の三国志が始まりです。
おかげで、今でも、活字・マンガにかぎらず、さまざまなものを歴史に求めるようになっています。
史記はご存知、漢の武帝の時代に歴史を綴った司馬遷の生涯を通しての作品である。
第一話 司馬遷
司馬遷の史記に生涯を打ち込むいきさつを描写。
第二話 名宰相・管仲
春秋時代の覇者 斉の桓公の宰相・管仲を描いています。
衣食足りて・・・などの名言が残っています。法家思想の源泉の一派だと思われる。