メンデルスゾーン:ピアノ作品集
メンデルスゾーンなんて、長年ばかにしていた作曲家の曲を、ここまで美しく格調高く、一音一指の妥協/手抜きもなく、ゆるぎない構造感で形作れるこのピアニストは、とんでもない偉才だ。すばらしい。2009〜2010年録音の一連のショパンも、背筋がぞぞっとして、慄然とするぐらい、すごい。ベートーヴェンなみの、大きく堂々たる構造感。ショパンをクラシック界の演歌だと思っていた人(私も!)は、目(耳)からウロコをすべてこそぎ落とされるだろう。近年の録音をぜひ、Amazonからも発売してほしい(これはAmazonへのお願い)。
グリーグ:抒情小曲集
この特異なピアニストは、作曲家/音楽家の孤独というものに共感・共鳴・沈入できる/分け入ることのできる独特の感性を持っている。そのおかげでショパンの演奏などは、とてもシリアスな--聞き手が思わず背筋を正す--ものになっている。
グリーグはみんな(私も!)あのピアノ協奏曲しか知らない、孤独な作曲家だ。このアルバムの曲集と演奏の音には、この作曲家の「北欧の冷たい大気の中の孤独」といったものを感じる。
メジューエワのピアノの高音は、インターネット上で「チェレスタの音、高級なグラスに氷が当たる音、…」と評した方がおられるが、硬質で澄み切っていて透明できれいに、キーーン、カーーン、コーーンとまっすぐ伸びる。
まさに、「北欧の冷たい大気の中の孤独」を、自己の孤独としてもコーーーンと響かせることのできる、ピアノの音なのである。良い意味で、とてもきびしい精神の持ち主であると感ずる。
エリーゼのために~子供のためのピアノ名曲集
子供ピアノ発表会用の曲選びには最適! 演奏もきれいだし。 もちろん、子供用の曲ですが、プロが弾いているので、演奏は速いです。 特にイリーナさんが素直なきれいな演奏で子供に聞かせるのは良いと思います。 子供向けピアノのオムニバス盤では一番では、ないかなあ。
天使の夢~珠玉のピアノ小品集
安心して聴ける上手いピアニストです。
96年に発売されたものの再プレスですが、96年に発売されたものが9万円近い価格で取引されていることを考えてもお得な一枚です。
日本を拠点に活動されていますが、このようなすばらしいピアニストが日本におられると言うだけで幸福に感じます。
選曲もすばらしくファリアなどゾクゾクしました。
月の光~フランス・ピアノ名曲集
必ず一曲は聴いた事のある曲が入っているはず。ほとんどの人に楽しめる選曲だと思います。私のお薦めは「月の光」!ゆったりとした良い曲です。このCDは全体のリズムがゆったりしているので、アップテンポな曲を聴きたい方には不向きかも知れませんが、値段も魅力的あので、これからクラッシックをかじろうとしている人には損な買い物にはならないと思いますよ!