“集患”プロフェッショナル―クリニック経営・成功の法則 腕の良い医師が開業してもなぜ成功しないのか
同世代の医師がポツポツ開業していきます。
自分もこのまま勤務医で通すのか開業するのか、漠然と悩んでいる時にこの本を紹介されました。
目からウロコとはこのこと。
まさに学校では教えてくれない、"クリニック"というビジネスオーナーになることの意味を教えてくれました。
そろそろクリニックでも・・・という軽い気持ちで立ち上げていたら、きっとこの本に出てくるような"潰れかけクリニック"となってしまったことでしょう。
現在都市部ではクリニックが乱立しており、かつてのように医院を開けばそのままやっていけるという時代は過去のものとなりました。
かつては「売り手市場」でありがたがれました。しかし現在は完全に飽和した「買い手市場」。患者様がクリニックを選ぶ時代で、レストラン等他のサービス業同様常にライバルがいます。この競争の中で如何に運営していくかがキモですが、医療者にはこれがたいへんで、運営が成り立たずクリニックをたたみ「気楽な」勤務医にもどるなんて話もよく聞かれます。
医療者が設けの話をするのはタブーな感じもしますが、医療者として医療サービスを提供し地域に貢献し続けるためには、まずそのクリニックが存続し続けなければならないのも事実です。
ここでライバルのクリニックではなく自分のところに来てもらうにはどうするか?
この本はここに絞って書かれた本です。
「魚を与えると一日魚が食べられる。魚の捕り方を教えると一生魚が食べられる」の考え方で、「こうすればうまくいく」というHow to本ではなく、あくまで考え方に終始した本です。アンケートの作り方や看板の書き方とかは具体的ですが、その他のことは比較的曖昧な印象があります。
考え方を知り、自分で考えぬいて初めてクリニック運営につながると考えたらそれも当然のことだと思いました。
登場人物の会話とか、説明的すぎてて非現実的と思う箇所あり。
この本は「集患」のコンセプトを説明するのが目的の、「チャート式」的な教科書といえる本。
教科書にスリルとサスペンスを求めるのはヤボという物。
よくわかり、すぐ使える成功するための「医院開業」ハンドブック―コンサルタントが教える「My Clinic」のつくり方
良い本です。開業を機にこの手の本を沢山読みましたが一番良いように思えます。最初に読むならこの一冊をおすすめします。