私がアナウンサー
この人は相当な負けず嫌いですね。
体当たりでぶつかって行く感じの人です
女性から刺激を受けるというのは,久しぶりで,何だか新鮮でした。
この本は放送中に起こった大変な事故から、充実したアナウンサーとしての生活を取り戻すまでの菊間アナの手記と、アナウンサーになるまでの回顧録とが含まれます。
アナウンサーの仕事とは,情報を伝える事なのですが,菊間さんは,ご自分の感情を大切にされていますね。朗読で無いアナウンスをするためには「日々,自分の感性を磨く努力が必要」なのだそうです。
素直でなければ情報は自分を通過していかないと思いますし、感情がなければ解釈のとっかかりがつかめないし、面白く伝えられない、と理解しました。
こういった事は,アナウンサーという職務に限った事じゃなくて、話をする全ての人に必要な事ですね。声とか技術ではなくて、感性ですね。
テレビを見るのが,少し面白くなりました。
受験新報 2011年 03月号 [雑誌]
本誌最大の特徴の一つは、前号掲載の誌上答練に詳細な解説が付されている点でしょう。以前の執筆者には「同様の事案で判例は・・・」と、判例紹介で事足りるとしていた方もおられましたが、現在そのような解説は見られなくなり、設問に具体的にどう答えるべきかの指針が明確に記されています(仮にそれが執筆者の支持学説に依拠した私見であったとしても、やはり答案の方向性は具体的に示されるべきでしょう)。
個人的な感想ですが、毎号、憲法・行政法・刑法・刑訴法に骨のある問題が出題され、添付の資料をどう読み込むのかの研究にも適した教材ではないかと感じています。
今月号のトピックとしては、菊間千乃氏の合格者体験記が掲載されています。随所に菊間氏の真摯な努力が垣間見える内容でした。
有名な存在であったため、無責任なウワサ話の類が少なからずあったと記憶していますが、そのような心無い誹謗に屈することなく合格を勝ち取った菊間氏には、無条件に祝福を送りたいと思います。
キクマの元気!―幸せの生き方レシピ
元気がないとき、仕事がつまらなく感じるとき、がんばろうと思ったり、自分のペースを大切にしようと思える本です。
がんばる菊間アナに感動します。身近にある色んなことに幸せを感じたり、友人や家族を大切にする気持ちなど共感できます。
辛い時期を乗り越え、過去があったから今があると思うことは簡単ではありません。だからこそ感動するのかな?前向きな文面に温かな気持ちになれる1冊です。
私がアナウンサー (文春文庫)
中継中にビルの5階から転落という瀕死の重傷をおった菊間アナウンサーによる闘病記。このタイトルから華やかなアナウンサーの世界の裏事情を綴ったものかと思いきや、事故と境遇したことによってはじめて見えた自分、アナウンサーとして復帰したいという強い意思を持ち続けて戦った闘病生活がリアリティあふれる文章で書かれている。瀕死の事故を振り返ることは並々ならぬ恐怖がつきまとったと思うが、自分を客観的に見るということ、それを人に伝える表現力はさすがだと思った。
私が弁護士になるまで
2007年にアナウンサーとして在職していたフジテレビを辞め、
2010年に司法試験に合格した菊間千乃さんの「合格記」です。
フジテレビ在職中から大宮市のロースクールに通い、
退職、1度の受験失敗を経て難関を通ったのは見事です。
本書にも書かれている努力は生半可でなく、
本人としても背水の陣で臨んでいたことがうかがえます。
詳しく綴られた勉強法、試験内容、司法修習については、
司法試験を目標としている人にはとても参考になるでしょう。
ただ、多くのレビュアーが指摘しているように、
全体として合格体験記の美談におさまっているのは残念でした。
「私はこうやって合格した」
「苦しい時に支えてくれる友達がいた」
「弁護士とはこうあるべきだと思う」
これでは予備校の合格体験記と変わりありません。
実際、菊間さんでなくとも書ける内容が散見されます。
多分私も含めて本書に少なからず求めていたのは、
世間的に注目された謹慎の回顧だったと思います。
けれどこの件に関しての記述は、
「つらかった」「肩身が狭かった」ということのみです。
一方で、司法試験を受けた直後に週刊誌記者に直撃され、
「もう一般人なのに」とやるせない気持ちになったと書きながら、
司法修習生として古巣・フジテレビに研修に行くことを自ら選び、
温かく迎えられたことを喜ぶ姿勢には「いいとこ取り」の違和感を抱きました。
本当のところはどうなのかまったくわかりませんけど、
読み終わって、「菊間さん頑張ったなあ」と感心するのと同時に、
「結局、恵まれてる人の生き方かな」と若干の興ざめも覚えてしまいました。