モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」 ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」
小澤征爾とモーツァルトというと、どうもあまりぴんと来ない……正直なところ、それまでそういう印象があったのは事実である。実際、あまり良い演奏にお目にかかった記憶がない。
しかし、この演奏はどうだろう。比較的小編成と思われるが、この水戸室内管弦楽団がまだ余力を残しつつ全力を出し切ったジュピター、甘美なトルコ風協奏曲、きらりと輝く逸品である。
さすがにこういう演奏となるとSACDは強い。一般的な印象と違って、CDよりもSACDの方が甘美さと伸びやかさにおいてまさっている。
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番&第5番
聴くととにかく最高に爽やかな気分になれます!爽やかなモーツァルトの作品の中でも、ヴァイオリン協奏曲3番と5番のカップリングもベスト!曲自体も爽やかですが、ベル君の美しく軽やかな演奏は、もったいぶったところがなく、聴く者の心を本当に晴れ晴れとさせてくれます。
私は長距離ドライブに行く時はよくこのCDをかけますが、長時間の運転の疲れも吹き飛ばしてくれる爽やかさです。ずっと聴いていても飽きません。青く晴れ渡った空のもと、緑の牧場の中を駆け抜ける、そんな時にはぴったりの音楽です。そばに牛たちなんかがいた時には、「ほらほら、牛さんたち、聴いて~!」と窓を開けて、ベル君のモーツァルトを聞かせてあげました!家で聴く時も、そのような爽やかさが心の中で広がる素晴らしい演奏です。
最近モーツァルトが流行っていますが、これは最高に素晴らしいものだと思います。絶対に必携の一枚です!
ルトガー・ハウアー 危険な愛 [DVD]
バーホーベンの初期のオランダ映画で、しかもルドガーハウアー主演と聞いて、さぞかし残酷で破壊的、そして破滅的な映画だと思い、気のすすまぬまま見たのだが、意外に、純粋な愛を描いた作品としてとてもよく仕上がっているのに驚いた。
確かに性行為、排泄、吐瀉等、一般的に見苦しいとされている描写が多いが、それらすべてをひっくるめた愛の表現をバーホーベンは目指したのではないだろうか?美しいものは、すぐに壊れやすく、生死はつねに表裏一体。作品にたびたび表れる蛆虫が象徴的だ。
バーホーベンの初期の作品ではあるが、まだハリウッドに染まっていない、彼の純なパッションが感じられ、彼の作品を理解する上で、必見の作品といえる。
ターキッシュ・デライトはお菓子の名前。作品の最後にでてきます。