ダ・ヴィンチ・コード(下) (角川文庫)
下巻では,キーストーンの暗号を解き,ルーブル美術館の館長が残したメッセージの内容がいよいよ明らかになります.そして,あまり登場人物が多くないにもかかわらず混沌としていた人間関係がすっきりとしてきます.
ストーリーとしては,それほど凝ったミステリーではないと思いますが,ダヴィンチの作品の解説やキリスト教の聖杯伝説の話をうまく織り交ぜて展開しているところが魅力です.各巻の巻頭にダヴィンチの作品やストーリーに関係する教会の写真が掲載されていますので,それらを眺めながら読むと楽しめます.最後はホッとする結末で,これまでのハラハラドキドキの展開をスッと落ち着かせてくれます.さて,映画はどのような作りになるのでしょうか.