Death Walks Behind You
アトミック・ルースターの2nd。1971作
リーダーのヴィンセント・クレイン以外はメンバーが替わり、
サウンドの方もヴォーカル、ギター、ドラムの変化によりヘヴィーさと
ブルーズロック色が増した。ハモンドのイメージが強かった1stよりも
むしろピアノやギターリフが目立っていて、その分HR的になった印象だ。
オルガンにギターを絡めたアンサンブルも前作よりまとまってきており、
渋いながらもアルバムとしての完成度は高まった。プログレ/HR両対応作。
In Hearing of (Reis) (Dlx)
1971年に出たアトミック・ルースターのサード・アルバム。
前作ほど、ヘヴィでおどろおどろしい雰囲気はなくなり、カラっとした乾いた感じの音です。僕はこのアルバムからルースターを聞き始めましたが、これほどキーボードが前面に出るハードロック(+プログレ少々)はあまりないのではないでしょうか?
(1)Breakthroughではピアノが暴れまくり!「ハードロック=ギター」という固定概念を覆します。前作で荒々しいギター(これがすごくかっこいい!)を弾きまくったジョン・カンがこの曲ではしっかりとバッキングに徹している。(2、6ではいつもの元気なジョンが聴ける)
(3)Decision/Indecisionはキーボードとドラムだけのシンプルなバラード。
ジャジーな(5)やファンクな(8)、インストの(4)、(7)。このあたりは人によって評価は大きく異なると思う。ヴィンセントはこんな音楽がやりたかったんだな・・・。
ボーナストラック(9)はピート・フレンチが歌っているUS番Devil's Answer。
(10)、(11)はクリス・ファーロウ在籍時のライヴです。
アルバム発表時、ジョンとポール・ハモンドはすでに脱退しており、ピート・フランチも間もなく脱退してしまったため、このメンバーで聴ける唯一の音源です。このメンバーで続いていたなら・・と惜しまれてならないほどの良盤だと思う。とくにピート・フレンチのドスのきいた力強いヴォーカルは乾いたサウンドに緊迫感を与えている。
余談になりますが、2007年leaf houndの再結成により久し振りに音楽シーンに帰ってきたピート。2008年のnewアルバムの中には、「Breakthrough」(!)のカヴァー!歌っているのは、もちろんピート!!ルースターのファンの方は是非そちらも御一聴してほしい。(MySpaceで聴けます!)
短く終わらせるつもりが、ついつい長くなっちゃいました・・・
※追記
2011年9月21日
R.I.P John Du Cann.........
Atomic Rooster
ブリティッシュロックバンド、アトミック・ルースターの1st。1970作
オルガンを中心にしたギターレスのトリオ編成ながら、
ELPのようなクラシカル志向ではなく、あくまでもハードロック、
そしてブルーズロック的な質感で聴かせるサウンド。
ドラムを叩くのは後にそのELPに加入するカール・パーマーで、
手数の多いドラミングはこのサウンドの核をになっている。
朗々とした歌声とほのぼのとしたオルガンの音色のギャップがある意味個性的で、
フルート入りの曲もあったりとプログレとハードロックの狭間を行き来する。