これを見てから、映画好きになりました。子ども2人は、もともと監督が見つけてきた普通の素人の子ですが、その素人っぽさがとてもよかったです。最後のシーンで、アリの足に金魚が寄ってくるところで、ふっと涙が出てきて止まらなくなりました。最初から最後まで、自然な映画でした。音楽も好きです。 運動靴と赤い金魚 [Blu-ray] 関連情報
とっっっても可愛いお話です。主人公のアリはふとしたことで妹ザーラの靴を無くしてしまう。靴を無くしたと親に言えないアリは自分の靴を二人で使おうと言い出したのが事のはじまりです。ザーラの女の子らしい「おしゃれをしたい。男の子の靴なんて恥ずかしい」という想いやアリの妹への申し訳ないという気持ちと「妹の喜ぶ顔が見たい」という想いがひしひしと伝わってきます。ラストシーンが秀逸。全部を見せるラストではないのですがこのぐらいのほうが雰囲気というか余韻に浸れてよいかと。 運動靴と赤い金魚 [DVD] 関連情報
いつから少年は、人殺しになってしまったのだろう。 この映画を観ると、そんなことを考えてしまう。イランというイスラム社会をバックに、心やさしい兄妹の心温まる物語。昔の日本の子供たちもこのように純真無垢だったのだと信じたい。そして現在も未来もこのようであって欲しい。自分の運動靴がぼろぼろになっても妹の靴を得るために懸命に走る少年アリの姿に、心からのエールを送ってしまう。がんばれ!しかし3位にならなければ賞品の運動靴はもらえない。はたして3位になることができるのか。スピードを緩めるアリ。その姿がなんともほほえましい。私は、この映画を2回見たが、このレビューを書いているうちにもう一度観たくなってきた。アリの妹であるザーラのかわいい笑顔に再び会いたくなってきた。 運動靴と赤い金魚 [DVD] 関連情報
なぜ一足の靴を二人が共有し登校できるかって?男女共学が一般的な僕ら日本人には不思議ですよね。何故てゆうと、イランの学校には二部制てのがあり。女が朝なら男は昼と分離教育だそうで。男女同時に登校する事はないから、時間差で交代可能なわけ。これには宗教的な理由もあり。ホメイニの革命1979年以後、男女共学が廃止されたのが原因。婚前の異性交際タブーで貞操観念の強いイスラム圏ではよくある事らしい。また単に学童の数に対して校舎が不足してる現実も。おっとウンチクが長引いた。 物語は、そうガキのころ僕の小さな胸を打った『フランダースの犬』を思い出した。貧しい家庭。休日返上!内職に精を出す親。それを手伝う孝行息子。悪役担当はやはり無慈悲な取立人。心優しき主人公との対比。でも決定的に違うのは・・・。しかし歯がゆい奴らだな。傍観してるこっちが申し訳なくなる程にお人好しだな。ほんと家族そろって不器用だし、読者の僕は手助けできないのがモドカシクなる。 ちなみに当作品は映画原作でなく脚本のノベライズ。なので200ページ足らずあっさり読める。小説好きには腹八分感は否めません。まあイランてのが珍しく僕は手に取り、異世界という意味では楽しめた。今まで僕はテロも兵役も貧困も知らず、恋愛に浪費するのが「豊かさ」だと感じ育ったが。そうじゃない別の「豊かさ」をイランに観た。PS●イラン映画なら→キアロスタミ『桜桃の味』カンヌ受賞。これとは真逆の話。哲学です。 運動靴と赤い金魚 (角川文庫) 関連情報
今のハリウッド映画のように、大仕掛けなトリックやねじくれたストーリー、鬼面人を驚かすカメラワークやSFX、著名な”セレブ”俳優を使わずとも、素晴らしい映画が撮れるというお手本みたいな作品。子どもたちの自然な演技、笑顔や泣き顔に、心が癒やされます。<運動靴>や<金魚>といった小物の使い方が秀逸で、結末自体に感動したわけではないのに、涙がこぼれました。 運動靴と赤い金魚【字幕版】 [VHS] 関連情報