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ザッポス ザッポスの奇跡(改訂版)~アマゾンが屈した史上最強の新経営戦略~

自分で読んでみて納得。あらゆるところに付箋紙はっておきたいし、線引きしたい気分。
「個を活かす企業」とは、こういうことなのか。と頷いてしまった。

ザッポスの企業文化に凄く興味をもった。企業文化作りの進め方、その徹底ぶり。創業者自らが実践することで徹底していくその姿勢にも感動を覚える。ハピネスの実現。顧客はもちろんのこと従業員の幸せ実現をなによりも優先させる経営方針。組織が大きくなってもそれが実践されるために「コア'バリュー」の設定。すべてその目標に基づいてプライオリティ付けされている。

「至上の顧客サービスとエクスペリエンス(体験)を提供する。」のがザッポスの長期的ビジョン。
「どのような会社(企業文化やコア・バリュー)をつくるのか」に重きを置くことでこの長期ビジョンを達成できると信じている。それが顧客、社員、取引先、そして最終的には、株主を幸せにする。

■人材の発掘。(ザッポスの文化(カルチャー'フィット)、コア'バリューにマッチする人材のリクルーティング。適合しない人は辞めてもらう。その仕組みも凄い。研修4週間中に辞めたら2000ドル。使用期間中に辞めたらそれ以上の金額を渡すそうだ。(採用辞退ボーナスとして。)ザッポスでの仕事を「その場凌ぎ」と考えるのか「キャリア」としてとらえるのかそれとも「天職」として捉える人なのかをスクリーニングするのが目的とか。)

■人の育成。(コア'バリューを実践するための人作り。元々素養がない人には無理だが、徹底してザッポニアンを造る。)

■モチベーション。(顧客、社員、会社のトリプルハッピーネスの実践。これぞCommon Good !)
 自己実現の欲求にこたえる仕組み。能力を発揮したい。自らが成長したい。困難にチャレンジしたい。
 そうやりながら顧客、社員、会社のトリプルハッピーネスのを達成する。これぞCommon Good の実践。

【ザッポスのサービス】にも感心させられたが、それを可能にする仕組み【ザッポスの経営戦略】【ザッポスが育む「人」】に関心もった。

とにかく凄い会社だ。

本としての仕上がりも著者の力量かかなり良く出来ている印象。 ザッポスの奇跡(改訂版)~アマゾンが屈した史上最強の新経営戦略~ 関連情報

ザッポス 顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか

 
 今度来日公演も行われるザッポスのトニー・シェイの回想録のようなものです。

 「幸せ」ということを経営の目標として成功したザッポスの経営について書かれているものだと思いましたが、前半はトニー・シェイの生い立ちおよびザッポスに関わるようになった経緯と今までの成功に至る道のりが書かれています。

 同様な本はたくさんあるのですが、本書はなぜか他の類書に比べものすごいライブ感があり、トニー・シェイに起こる様々な出来事が映像として迫ってきます。これはたぶん本人が虚飾なくありのままを率直に語っているからであろうと思え、著者の人間性がうかがえます。

 後半はザッポスがなぜ社員・顧客から支持されるのかについて、企業文化の構築の推移を軸に紹介されていて、企業文化が構築できれば半分は成功したものと同じという著者の主張に納得させられます。本文中で印象的な言葉が「企業文化の内容が重要なのではなく、企業文化を明確化することにより一体感ができることが重要」というくだりには非常に感銘を受けました。

 単なる成功した企業のプロモーション本ではありません。
 一読をお勧めします。 顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか 関連情報

ザッポス 顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説

後書きも含めて412ページというページ数の多い翻訳書ですが、ストーリー自体も面白く、一気に読めました。

顧客や従業員に、思わず「ワオ!」と言わせるような素晴らしいカスタマー・サービス、
コアバリュー、企業理念の重要性、
善き企業文化(社内カルチャー)づくりが、善きカスタマー・サービスにつながっていくということ、
そして、最終章で語られている、人は何故働くのか=ハピネスという、人生の目的に関する、深い哲学的な考察に至るまで、
若干36歳の著者、ザッポス・ドットコムCEOのトニー・シェイ氏の考え方、生き方に感心させられました。

「変化を受け入れ、変化を推進する」というメッセージは、
シリコンバレーで成功した企業群にも相通じるアメリカ的な良い意味での楽天主義に裏打ちされた思想だなと思うんですが、
衰退を恐れ、萎縮傾向に或る日本企業が最も学ぶべきことなのではないかと思います。

ネット通販やweb関連企業にお勤めの方の間ではザッポスの知名度は高いと思いますが、
私はむしろ、リアルの商売(メーカーや小売業、サービス業)に従事なさっておられる方にこの本を読んで頂きたいなと
感じました。 顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説 関連情報




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