この時代(宗教改革の時代)のヨーロッパや、物語の背景の社会情勢や、キリスト教文化に興味のない方には、難解だと思います。
しかし逆に興味のある方には、結構面白く読めると思います。
相当読み応えあります。時間をかけてじっくり読みたい方にお勧めします。
Q 上 関連情報
アルタイにはカイという喉歌がある。
喉歌というと、モンゴルのホーミーなどが有名だが、アルタイのカイは
喉歌自体が癒しそのものなのではないかと感じる。アルタイの人々が
大切に守ってきたアルタイの歴史が、このカイにはこめられている。
ボロット・バイルシェフはアルタイのスーパースターであり、彼のカイ
は聞く者を一瞬にアルタイの大地にいざなってくれる。それは至福の時
であり、癒しの音というのはこういうものなのではないかと、しみじみ
と感じさせてくれるものである。
アルタイと日本はどこかで繋がっていて、日本人なのに心の隙間にどん
どん染み込んでくるこの音は、日本人が忘れてしまっていて、どこかで
求めているものなのかもしれない。
アルタイのカイ 関連情報
価格、使いやすさともにグッドです。
底の部分に、テフロンシートを敷くことによって、焼きむらも防ぐことができ、とても重宝しています。
アルタイトロールケーキ天板 300 関連情報
若い頃の映画ですが、今見ても伊丹十三監督の映画に対する思いが伝わってきます。良い映画です。 伊丹十三DVDコレクション マルタイの女 関連情報
『アルタイ』は、1569年から71年までのヴェネチア共和国とオスマン帝国の対立が舞台である。
『Q』の続編としても楽しめるし、『Q』を読んでいなくても、全く別の読み物として楽しめる。
前作の『Q』はハッキリ言って、文章のなかで誰が主体なのかが大切な謎解きでもあるから、話の流れやペースを掴むまでが、とても読みにくい。
それに対して『アルタイ』は章立ても短く簡潔。とても読みやすい。スラスラと読めて、ドップリと物語世界に惹き込まれてしまった。
短い期間の物語なのに、とても展開が早い。
『Q』との関連でいえば、『Q』の再洗礼派だった主人公の、ヴェネチアでのロマンスのその後。ミケシュ家の顛末が描かれる。
著者のウー・ミンとは、メンバーの加減があるものの、『Q』の著者であるルーサー・ブリセットの別名である。訳者あとがきによれば、ウー・ミンとは中国語で「無名」や「5名」を意味するのだそうな。
自らの出自を隠したため、ヴェネチアを追われる事になった主人公は、オスマン帝国に逃れ、キプロス島にユダヤ人の王国を夢見る実業家に救われる。その姿は、旧約聖書創世記のヨセフの物語を彷彿とさせる。
歴史のなかで、翻弄されるユダヤ人を通して、迫害された人々が集い、平和に暮らせるユダヤの王国の夢(世界の修復)と挫折を描いていく。軍隊を持たない流浪の民は、果たして自らの王国を築くことができるのか。
ポーランドとイギリスが、イスラム教徒のオスマン帝国を支援するなど、キリスト教世界の複雑な心理がある一方、コンスタンチノープルの活気ある雰囲気が感じられる。国際都市で活躍する商人と外交官、宮廷での駆け引きや、馬鹿にできないイスラム世界の後宮(日本で言う、「大奥」のようなものか)の人脈、重みをうかがい知ることができる。
そして、戦争の、異教徒に対しての残虐さ。お互いの勇敢さを称えあった、次の瞬間から、包囲戦の最後にどれだけ野蛮になれるのだろうか。
ファマグスタの包囲戦から、雌雄を決するレパントの海戦に至る。
哀しい物語だった。
イギリスに渡った“紙袋”はその後、どうなったのだろうか。それも気になる。
アルタイ 関連情報