薩摩のルーキーくまくんのおすすめ雑記帖
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The Gathering
ブッカー賞はやはり英文学の最高峰の一つであって、我々ネイティブでも専門家でもない人間には難しい部分があるな、ってのを痛感させられた作品でした。中には分かり易いのもありますけど、この作品は正直言って、私には大変でした。
アイルランド人であるAnne Enrihgtが、アイルランド人の目でアイルランド人のことを書いた小説です。９人兄弟の真ん中くらいで生まれた普通の中年のおばちゃんが、亡くなってしまった一つ年上のお兄ちゃんの亡骸を引き取りに行き、そして家族が集まって彼のお葬式をするというお話。お兄ちゃんは飲んだくれでラリパッパで、死んだって仕方のない野郎だったけど、でも彼の死にはもっと別の深い深い理由というかきっかけがあって、それを知っているのは一つ違いの妹で、小さな頃お兄ちゃんと一緒にお祖母ちゃんのところに預けられていた私だけなんだよ、という具合に追憶が続いて行きます。とても重苦しくて暗い話。兄弟もまともじゃないし（主人公は比較的まとも）、親も、祖父母も、叔父さんまでもが変梃りんでどこかにひっかかりがあって。それがどうしてこう見事に、話全体としては最後に、「前向きな生」というものを力強く謳い上げて行くのか。「ブッカー賞作品だから」無理してひいひい言いながら読み進めていただけなんですが、結局は最後に熱く胸を打たれて「やっぱブッカー賞なんだ」としみじみ思わされてしまいました。
素人の英文学フリークとして、たくさんの作品を読んで来たつもりの私ですが、アイルランド人の「英国人はこうだから」と言う呟きを聞いたのは初めてで、余りピンと来ませんでした（英米の違いなんてのはよくあるけどね）。凄い作品ですけど、読むなら頑張って下さい。素人の触れるレベルにはないと思います。
EMOTION 20周年記念 テーマコレクション~TV編
学生時代に見ていた「マクロス７」の主題歌やＴＶ版「逮捕しちゃうぞ」の主題歌、これらは愚生にとってメジャーであったが、存在は知っていても聴いた事が無かった坂本真綾などがこのアルバムにはあって、結構良かった。
また、「カウボーイ・ビバップ」のシートベルツの曲は、どこかで聴いた事はあったが、全て通して聴いてみるとかなりカッコ良かった。あと「カードキャプターさくら」の主題歌「Ｃａｔｃｈ Ｙｏｕ，Ｃａｔｃｈ Ｍｅ」も聴いていて良かったので、ＴＶで実際のアニメ（今まではバカにしていたのだが）を見てみたら、アニメの方にハマッてしまった。やはり何事も食わず嫌いは良くないのである。
Chronology[2005-2010](初回限定盤)(DVD付)
このアルバムは「Elysion~楽園幻想物語組曲~」以降のSound Horizonのアルバム、シングル作品からのベスト盤であり、さらに新曲無しということで、それぞれの音源がどう変わっているかが気になる方が多いと思われますのでレビューします。
Disc1
1. エルの楽園[→side:E→]
2. StarDust
3. 朝と夜の物語
→３曲とも特に変化無し。
4. 黄昏の賢者
5. 11文字の伝言
→曲間が「Roman」収録時より数秒長くなっています。
「１１文字の伝言」のアウトロは原曲と同じです。（「ブツッ」と切れます）
6. 石畳の緋き悪魔
7. 冥王 - Θανατο'
→２曲ともアウトロがフェードアウトに変更されています。
（次の曲への被りの音が無くなっています。）
8. 死せる者達の物語 - Ιστορια
→冒頭の台詞が無くなっています。また、アウトロがフェードアウトになっています。
9. 光と闇の童話
10. 宵闇の唄
→曲間がクロスフェードによって繋がっています。
Disc2
1. 屋根裏物語（yaneuraroman 改題）
2. 11文字の伝言 [Le vrai message]（truemessage改題）
→２曲とも変化無しです。
3. 神の光 - Μοιρα
→アウトロの「冥王 - Θανατο」に繋がる部分がカットされています。
サウンド全体としては、音圧が増していたり、サウンドが多少クリアになったかなという程度で、それほど大きな違いはありません。
曲選も素晴らしいので、初心者にSound Horizonをすすめるには非常に良いアルバムだと思います。
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