幽麗塔 2 (ビッグ コミックス)
乱歩ではなく涙香の翻案を下敷きにしているところがまず興味深いが、相当に乃木坂太郎流に脚色し涙香の匂いを残しつつも大胆な新編として描いている。
第二巻に入って、幽霊塔での猟奇的殺人の有力な容疑者麗子の正体を追い場面が瀬戸内海の島へ、さらに謎の科学者が登場するなど、話は二転三転する。
わずかに事件の断片が見えかけたと思った瞬間、新たなる謎がストーリーを複雑化させて行く。
乃木坂氏の巧みな絵の魅力、程よいギャグ、展開のスピード感。面白いが、事件自体は上記の通り混迷を深めるばかりであり、次巻での展開次第で作品の良し悪しも随分左右される可能性がある。切れ味良く、読者の興味を惹き付け続ける第三巻を待望している。
医龍~Team Medical Dragon~ DVD-BOX
海外ドラマ派なのですが、「医龍」シリーズだけは好きでDVDを買いました。
スピード感のある展開と医療シーンのリアルさがすばらしい。
終盤はサスペンスタッチにもなっていますね。
通常、ドラマでは禁じ手の説明台詞ですが、この手術の実況解説はこれはこれでアリ。
むしろ、これが「医龍」の特徴になっていて、解説がないと物足りなく思うようになりました。
ドラマとしての面白さだけではなく、人体や命への関心を喚起させてくれます。
幽麗塔 1 (ビッグ コミックス)
相変わらず「医龍」の作画をされていた方なので
絵は惹きつけられるほどうまいですね。
物語自体も、キャラクターが相反する二人の
かけあいと続々と出る特徴あるキャラクター、
サスペンスの内容がおもしろく
今後どうなっていくのか期待しています!
ただし、若干、グロい描写がありますので
それが苦手なの人にはあまりおすすめできません。
幽麗塔 3 (ビッグ コミックス)
私は医龍という漫画を知らずにこの漫画を読み始めたので、
先入観なしにかつ医龍と比較することなくこの作者の作品を読んでます。
やはり絵の美しさ、そしてジョンハリスの臓器くじという哲学的問題を扱っている点で面白い。
ただ残虐性がきついです。
単なるバイオレンス・残虐性には耐えれるのですが、
親子の愛情を何の理由もなく、何事もなく無感情に切り捨てるような描写は、
私の心に重すぎるものでした。
そのためどうしても再度読み返そうと思えない。
しかし読み返したい。
しかし読んだら落ち込む。
んー、久々にややこしい作品にであってしまった。