ファンファーレと熱狂
2010年代最初の衝撃と謳われる「ファンファーレと熱狂」を聴いた。ちなみにこのアルバムでandymori初体験。相当期待してました。
まず一言、素晴らしい!そしてかっこいい!衝動に従った本当に気持ちのいいロックアルバムだ。振り切れたエネルギーはもちろん、静かなノスタルジーの波も押し寄せる聴き応え。短いながら十分お腹一杯になれる作品である。
小山田壮平の生まれた「1984」から始まる、時間も国境も越えたロックンロールの旅。「16」「ナツメグ」「オレンジトレイン」などで情景的に紡がれていく歌が夕日のように心に染み込んで来る。個人的に抱いていた、危なくやんちゃなバンドのイメージ以上に、確かに感情に訴えかけてくるものがあった。
かつ、リズミカルな速攻性のあるロックで緩急をつけながら揺さぶる流れが聴きやすい。特に2曲目「CITY LIGHTS」はアルバム随一のハッピーチューン。自分はこの曲を聴いたのが購入のきっかけだったくらい、大好きな曲。
他にも「Transit in Thailand」「バグダッドのボディーカウント」「SAWASDEECLAP YOUR HANDS」もストレートなサウンドながら、絶妙なところでズラしてくるのが堪らない。ラストが「グロリアス軽トラ」ってセンスも最高。
少年の頃、お小遣いで買った1枚のアルバムを、大切に聴き込んでいた頃を思い出した。
何度も聴き返しては、その度に新たな興奮を刻んでいくような聴き方をしてたこと思い出した。
そんな純粋さが蘇るロックンロール。
鉄道員裏物語―現役鉄道員が明かす鉄道の謎
以前ハードカバーで出版されていた本の文庫版です。現役の某私鉄駅員による、鉄道マンの赤裸々な裏話集。人身事故の処理や車掌教育など、現場の人間でなければ知り得ない話はとても興味深いものです。文章が素人離れしていて、読みやすいのも長所です。
しかし、この著作の本当の良さは、一駅員の目から見た現代の矛盾に、見事に言及しているところかもしれません。過密ダイヤに代表される過剰なサービス、十年前より明らかに減った駅員の数など、役人の強引な合理化押し付けによる鉄道の安全性無視の姿勢は、おぞましいものがあります。著者の言及する、鉄道マンの古き良き伝統が失われているのは淋しい限りです。
鉄ちゃんならずとも一読の価値はあると思います。
鉄道員裏物語―現役鉄道員が明かす鉄道の謎
鉄道に関する様々な噂や疑問に答えてくれる本です。
この本を読んで、普段利用している鉄道についてさらに興味を持ちました。
また、人身事故については、電車が止まる度に運転再開の遅さに苛々していましたが、実際の作業について知ったら、妥当な時間である事が理解できました。
この本ですが、「鉄道噂の真相―現役鉄道員が明かす鉄道のタブー」の文庫版のような位置づけのようです。
単行本の方を持っているのであれば、あまり買う必要は無さそうです。
但し、単行本に対し一部加筆修正されていますので、持っていないのであればこちらの方がお薦めです。
電車に乗れない人たち―大丈夫、パニック障害は治るよ!
この手の本は「つらい思いを我慢せずに病院へ行って薬を処方してもらって楽になってください」という感じのものが多いのですが、この本は、そういうことの他に、自分の力でその問題を解決するにはどうしたらいいかについても書かれていてその箇所がとても気に入りました。
私もこの本にあるような症状があって、高い家賃を払って電車で数駅の職場の近くに住むことで何とかしのいでいます。それでも駅と駅の間で通勤電車が急に止まって「人身事故が発生しました」なんてアナウンスがあり、しばらくこの電車から出られなくなるのだということがわかると、とたんに目の前がくらくらし、体温が上がったように感じて、苦しくてたまらなくなります。海外出張の飛行機の中で発作がおきて、非常口近くのスペースで横にならせていただいたことも有りました。とても恥ずかしかったです。結婚などして職場の近くに住むわけにも行かなくなったりすると通勤もできなくなってしまうので、結婚にも踏み切れません。
今後はこの本で習った自己解決の方法を試してみたいと思います。この苦しみから逃れられたい反面、一生病院通いで薬を飲み続けるなど真っ平ごめんですから。
同じように苦しんでいる人たちがいることを知ったことも救いになったと思います。
いい本をありがとうございます。
鉄道噂の真相―現役鉄道員が明かす鉄道のタブー
鉄道関連の本では、今まで類を見なかった内容の鉄道書です。
著書は現役の駅員さん。その駅員さんが利用者の目線に落として綴っている、非常に読みやすい内容の本です。
従来の鉄道書は、専門事項に特化したマニア向けの本ばかりでしたが、本書は老若男女問わず読める内容のものだと思います。
鉄道に興味がありますが、従来の鉄道書では読めません。
そんな人にお勧めの一冊です。