イッセー尾形と永作博美のくらげが眠るまで -トラ豆- [DVD]
このシリーズの「犬」を観て、不思議にホッとする幸せを感じたので、今度は「トラ豆」を観てみました。木皿泉さんの世界をイッセー尾形さんと永作博美さんが見事なコメディーとして演じています。永作博子さんも可愛いのでが、一緒に演じているイッセー尾形さんの人間味ある演技に可愛さを感じる不思議でそしてコミカルで、でも特別ではない隣にいそうな夫婦の日常が描かれているドラマです。因みに、アマゾンに載っている解説は「犬」の方の解説です。「トラ豆」には「トラ豆」(夫婦でカバンを間違って持ち合ってしまい・・・)、「チェロ〜孤独について〜」(永作がイッセーのチェロを勝手に人にあげてしまっい・・・)、「ベタベタ・ハーフ」(社内報に夫婦の馴れ初めを描くことになった為・・・)、「ハルが来た」(永作博子さんが姪っ子役で高校生役をやってます。)、「封印」(妻が家事をやり続ける理由とは・・・)、「香子の縁談」(永作博子さんが振袖を着てお見合いへ・・・その時夫は・・)の6つのドラマが入っています。ちょっと覗いてみるとはまっちゃうかも。
60歳のラブレター [DVD]
一見それなりによくできているようにみえます。私が30歳代位であれば、本当によくできている映画だと思ったのではないかと思います。中村雅俊と原田美恵子の夫婦がこの映画のメインだと思います。この夫婦については、この映画の主題からすると人生の戦友ともいうべき夫婦の姿を強く伝えたほうがよかったのではないかと思います。60歳になって、いままでは気づかなかったけれど、お互いの人生にとってかえがたい戦友になってるといということに気づき、若い頃の愛とは違う「愛以上の愛」に気づき、それを心の底から感じるようになったという内容をもっと前面に出したほうが良かったと思います。そのほうが自然なストーリー展開だったのではないかと思います。だからこそ、最後の場面で、原田美恵子が石黒賢ではなく中村雅俊についていったのだと、、、。ただこの場面の直前での中村から原田への手紙の中で、「君は僕のあとを黙ってついてきてくれただけではなくて、僕の背中を押してくれていたということが今になってわかった。」というような文言がありました。これは素晴らしい言葉ですね。
イッセー尾形の人生コーチング
イッセー尾形の、というよりはその相棒とでもいうべき演出家の森田雄三さんによるコーチングといえる本。
しかし、このワークショップの風景がまたすまじい。
「自己紹介して」といって、普通に自己紹介したら「はい、次」を繰り返したり、店頭呼び込みの芝居をする女性を泣かすまでダメだししたと思ったら、「はい、いまのよかったよ。怒られている声なしでできないかなぁ」
森田さんは確実にSだと思うが、基本的には温厚(らしい)。
その姿勢から一貫して伺えるのは
「準備をしない」
「積極的に困る」
ということ。
どうしていいか分からないときにこそ、その人の真価は現れるらしい。
これは内田樹氏の、「どうしたらいいか分からないときにどうしたらいいかが分かる」のとつながる気がする。
他人をよく観察する、自分の話ばかりしない、というエッセンスもあるが、大事なのは「困った状況を受け入れましょうよ」ということ。
四日間のワークショップに集まった多くの人々は、変わらない日々を受け入れ、楽しんでいるのかなぁ。