SHADOW SKILL(7) (アフタヌーンKCデラックス)
遂に――遂にこの光景を、この目で見れる日が来ようとは!ガウが皆に認められて、正真正銘第六十代の修練闘士にとなる――そんな日を!その為に勝つ必要のある相手はクルダ初代の王にして、紛れもない本物の神様。義理の姉やスカーフェイスなどを立会人とし、クルダの傭兵の歴史そのものをその背に背負い、ガウは立ち向かう……。勝てば修練闘士、でも心の内に戦うことへの恐怖を抱えたままというそんな過酷な戦いに。
何だか「壊れて」いるガウのホンマもんのお姉ちゃんまで登場し、今巻は色々と考えさせられる描写の多い巻でした。誰もが己の意思で戦っている筈なのに、それが何だか誰かのシナリオ通りになっているかのようなそんな匂いが微かにして――。ガウの周りにかくも強者達が集っているのは本当に偶然だったのか、そう改めて今問われれば確かに反論は難しいですが……。
エレの修練闘士としての覚悟を告げる言葉と一人の女としての言葉、それに見事応えてみせたガウとこの辺の描写に最も心打たれました。色々と事態が動いた7巻、スカーフェイスの最後の言葉にいずれくるであろう「その戦い」を予感しつつ、次巻を楽しみに待ちたいと思います。
SHADOW SKILL(5) (デラックスコミックス)
SHADOW SKILL はビデオからハマりました。今までになく心躍る作品です。5巻はビデオでは無かった、更に話が進んだモノなのですが、各キャラクターが更にパワーアップしています。残念なのは、なかなか次の巻が出ませんが、出るのが待ち遠しいシリーズです。
聖闘士星矢EPISODE・G 18 (チャンピオンREDコミックス)
この作品の好き・嫌いなとこを書こうと思います。先ずは嫌いなとこですが、男性の体格がおかしいのが嫌いです。特に妙に細いウエスト!この巻にリザドのミスティと「0巻」に登場した長谷川美子が登場してますが、二人の体つきの違いが分からないです!もう少し男性らしい体つきにして欲しいです。もう一つは、キャラと背景の区別がつきにくい点です。細かく丁寧なのはこの作者の良い点でもあるのですが…。いまの敵&戦場が、ティターン神族(鎧とか髪とか黒)&タルタロス(冥府なので暗い)なので特に分かりにくいです。良い点は、嫌な点でも書きましだが絵の細かさは好きです。PGのガンプラが良い点は、細部までの細かさがリアリティーを与えてるためだと思います。それと同じで、聖衣(特に黄金聖衣)の装飾を含めてかっこよく見えます。僕は「双子座のサガ」が好きで、「射手座」にはあまり興味は無かったのですが、この作品に描かれる「射手座のアイオロス」の翼はアイオリアが言う、正に地上の平和を護る希望の象徴に見え、好きになりました。アイオロスの黄金の翼が希望なら、この作品に登場してるプロメテウスの黒い翼は神話の様に人類の味方になってくれる翼なのか!?楽しみです。そして、詳しく神話を調べてる点も好きです。敵のティターンの「司る力」や、神話では全員がゼウスと戦ったわけでは無いところもちゃんと描いた上で新たな演出をしている点!そしてギリシャ神話と言えば様々な怪物達の登場&戦い、まさにギリシャ神話に描かれた英雄伝みたいで好きです。特に好きな点は、原作&アニメへの敬意です。敵の強さを強調する為だけのやられ役だった「アルデバラン」を、強さと優しさをもつ愚直な闘士としてより良く描かれ、ただの情けないやられキャラだった「デスマスク」は、平和を護るためには力!平和の為ならなんだってする、正に邪悪! 12宮に侵入した人を見下す神を叩き伏せ、人の強さを証明した姿は正に人の側に立つ聖闘士でした。「アフロディーテ」が原作で教皇が悪と知りつつ、守護宮を守っていたのか!?彼は12宮最後の守護者として中庸の立場として描かれてます。実際に原作では「アルデバラン」を始め、皆戦いの中で認めて守護宮を通しますが、彼は善にも悪にも加担せず、最後の守護者と言う仕事を信念を持って全うしてるだけだと思い知らされました。「シュラ」はこの作品の中で「ティターンのクレイオス」と闘い、彼より剣(神力=想い)を受け継ぐのですが、そのシーンが、いずれ「紫龍」へと剣(小宇宙=想い)は受け継がれていくと言う演出はカッコ良くて好きです。そして「サガ」です。この作品では弱い心を持っていた彼が、何故に善と悪に心が引き裂かれたかも描かれてます。しかも、物語の途中から教皇の法衣をテレビ版の「教皇アーレス」の法衣へと衣替えします!そして、原作で「黒サガ」が教皇の間から星矢を追いかけた時の問い掛けをこの作品でも描いてます。「サガ」より産まれた「黒サガ」が如何に儚く悲しい存在なのか!本当に人間らしいと思ってしまいます。最後に技ですが、原作よりも区別しやすい、はっきりとした演出が好きです。何よりも、神の力が奇跡(自然さえも支配)なら、聖闘士の技も奇跡でないと!「ムウ」は小宇宙の力で銀河を作り、隕石の雨を!「サガ」は小宇宙の力で作った銀河を爆発(超新星の力)、「カミュ」の小宇宙が生み出す冷気は、「アイオリア」 の雷光すら凍らせて防ぎ、「アフロディーテ」は小宇宙の力でどこにでも薔薇の園を生み出し、薔薇の園を攻防の陣に使う!特に「ピスケス」は薔薇を投げてるだけのイメージしかなかった僕にとっては衝撃でした。作品を通して演出が過剰すぎる気もしますが、今後の展開に期待する楽しみな作品の一つです。
因みにこの巻で、「クロノス」が「ゼウスがハーデスを貶めた!」と言ってますが、冥府に追いやられたことと、本来は「ゼウス」や「ポセイドン」達の長兄でオリュンポスの王なのに、「クロノス」に呑み込まれた(幽閉)後に救い出された。(二度目の誕生と言う解釈らしいです)その為、立場が逆転。そうした内容を題材にした作品「アリーズ」を昔読んだ記憶があります。(他作品ですが…)