RURIKO
ある程度は作り事なのかも知れないがある程度は本当のこと…という枠の中であれ
話半分でも後半に登場する石坂浩二が可哀想で
平凡な女ならこの愛し方で充分すぎるほど満足して貰えるだろう、私も平凡な女なので何故彼女が素直に彼に甘えられないのか…と疑問に思う。まぁそれこそが、銀幕女優の感性なのだろうが。
キャリア思考の女には憧れの女性像かも知れないが、単純に疲れないのだろうか?そしてそのその感性が幸せに結びつくかと言えば別な気がする。
女性版ヤクザ映画のようなこの書籍、読んだ後は自分も波乱万丈の大女優になったような気分で肩で風切って歩くんだろうな。
まぁ、ワイルドな男性が好きならばスギちゃんとでも付き合ってはどうだろう。
私は元祖草食系・石坂浩二を応援する。
デンデラ [DVD]
なるほど面白い着想である。捨てられた老婆たちが、山奥にコミュニティ
を作り、共同生活をする。貧しいが平和な共同体、しかし、捨てられたこと
への怨念は消えず、村への復習を計画する。だが、そんな矢先に、獰猛な熊
に襲われる。熊との死闘が凄い、血飛沫やばらばらな死体、多少、グロテス
ク過ぎる。熊はちょっとリアリティがなく、残念である。
とにかく着想が奇抜である。捨てられた老婆がこれほど元気かどうか疑問
はあるが、映画好きには楽しませてくれる娯楽映画である。少しグロテスク
なことと老婆たちが汚すぎるのが残念だ。
日活100周年邦画クラシック GREAT20 危いことなら銭になる HDリマスター版 [DVD]
HDリマスターでブルーレイ要らずの画質に驚く。
テンポが良く、短い(これ重要)。
みんな良く動き、よく喋る!
しかし、一部音声カットが残念(何で今さら)。
赤い3輪自動車「メッサーシュミット」も出るぜ!
キネマ旬報 2009年 8/1号 [雑誌]
本年度No.1の呼び声の高い映画サマーウォーズのキネ旬らしい熱のこもった記事がちょっと感動。巻末のライターのアマルフィ女神の報酬に脚本家がクレジットされていない事に対するコメントの「あのお粗末な出来では恥ずかしくて名前を載せられなかったのだろう」というのが一番面白かった。
巻頭の石原裕次郎特集は記録的な価値以上のものはなし。
ベストヒット20
懐かしさに誘われて買いました。裕ちゃんが逝去されてもうそんなに時間が経ったのですね。プルーストは午後のお茶とマドレーヌの匂いに過去を手繰るように思い出しますが、このCDを聞いていると1960年代から70年代の彼が溌剌としていた頃のいろいろな事共が眼に浮かんできます。戦後すぐではないものの世の中はまだまだ貧しくて、舗装のされていない田舎道を国産の故障の多い車ががたぴしと走っている頃でした。幼かった私には裕ちゃんは輝いて見え、彼の歌はとびっきり甘くきこえたものです。かっこよい容姿にはにかんだ笑顔が育ちのよさをしのばせた所為もあったでしょう。
でも、大人になってみると、彼のエコーの効いた歌は快いけれど素人っぽいし、随分な観客数を動員した彼の映画もかっこよかったけれど、演劇学校で基礎を固めた演技とは程遠かった。晩年の裕ちゃんは少しメタボでおっさんだったし...
何故彼の歌が人を惹きつけたのか、と考えると、やはり人は時代の中で生きるしかないからだと思います。あの頃は皆がむしゃらに働き生きる事に必死で、週休2日制なんて聞いたこともなかった。その時代の沢山の人々にとって、オペラは固すぎ、演歌は重すぎ、英語のポップスは感情移入するには遠すぎて、かといってカレッジフォークは自己陶酔がすぎたと思う。
そんな心の隙間に身構えなくて聞ける裕ちゃんの歌は甘く切なくて、だからあの頃「シビレル」なんて表現が流行ったのかも知れません。裕ちゃんはあの時代を代表する憧れのシンボルでした。