税金のキモが2時間でわかる本
いわゆる税金の入門書を、架空の登場人物を仕立てて、
ストーリー形式で解説していくもの。
これまでの「キモシリーズ」と同様、わかりやすく、読みやすい。
こういうストーリー仕立てにすると、
「話は面白いが肝心なことがわからない」
「肝心なこと(税金の基本)はわかるが、話が陳腐」
「どっちつかず」
……となりがちだが、この本にはそれらがない。
ストーリーが面白く、キャラも立っている。
主人公と、税理士のタマゴの大月くん、上司の小林経理部長など、
「ありえないだろ、そんなキャラ」というものではなく、
どこにでも居そうで、それでいてユニーク。
しかも、掛け合いで問題が提起され、そのあときちんとした「解説」が続く、
という流れも実にスムーズだ。
国会が不安定なので、年末ぐらいには「改訂版」でも必要になるかもしれないが、
トリビアな話題もさりげなく盛り込まれたりしているし、
少なくとも税金の基本だけは、あれよあれよで身についてしまう。
かなりの「良書」だと思う。
固定資産税の暴走を止めろ!―理不尽・無慈悲・ご都合主義
そもそも「固定資産税」って何なのか? 土地の評価額や税額はどこでどのようにして決められているのか? など、固定資産税の「課税のからくり」を解説している本。とても読みやすく、わかりやすく書かれ、著者は「このままでは、家も土地も失ってしまう!」と、この税制の問題点を鋭く指摘し、「不服審査申出」ができることも述べている。固定資産税について認識を一変させる貴重な1冊だと思います。
毎年「アー、また今年も固定資産税か」とため息をつき、怒りつつ、でも、通知された税額に何の疑問も持たず払い続けている方、ぜひ一度、本書を読むことをお勧めします。