ドラえもん サウンドトラックヒストリー2 ~沢田完 ドラえもん映画音楽集~
始めに言っておきますが、このCDは大山のぶよ時代ではなく、所謂水田わさび版のドラえもん映画の劇伴を収録したものです。
重厚なオーケストラによる迫力あるサウンドは聞いていて心地よいです。 緑の巨人伝と人魚大海戦は評判に難があったので
まだ未見なこともあり、曲に関しても何とも言えませんが、 個人的にはのび太の恐竜2006の曲が最も好きです。
「ピー助との別れ」のメロディは曲単体でも涙を誘うものがあります。 80年製作の旧版のび太の恐竜でもこのシーンの曲は
特別印象深かったですが、残念ながら元音源が紛失しているため前のサントラでは収録漏れしてしまっていたので、
違う曲とはいえせめてこちらのバージョンが聴けてよかったです。
しかし、こうやって自分の好きなアニメの劇伴が一つでも多く聴けるのはとても嬉しいことではありますが、
コロムビアのやり方にはやはり疑問を抱かざるを得ません。そもそも何故今どき長編映画作品の劇伴を公開される毎に
随時単体のCDで出さなかったのか、何故こういった形で中途半端にこの時期に2枚組で出すのか、解せない部分があります。
このCDによって、自分が期待していた大山時代の未CD化BGM集の発売の夢は絶たれてしまったと言っていいでしょう。
昔の作品の音源化は非常にチャンスが少ないので、映画ドラえもん30周年である今年こそはと思っていただけに残念です。
この様な形で「2」と題されて出てしまっては、次に3の名前で旧作のCDが出るとは予想し難いですし。
わさび版映画の曲は毎回単体でCD化して、こういった貴重な機会には旧作のものを出して欲しかったですね。
この様な意見は大山版世代のわがままかもしれませんが、同じことを思った方は多くいるのではないでしょうか。
結論として、曲の出来は申し分無く星五つ分ですが、CDの売り方そのものに対し-1点で星四つといったところです。
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ストーリー面では、謎の代打屋から始まり、大どんでん返し、テスト生での試練を経て再入団
を果たすまでが本作品の大きな部分を占めていますので、初放映当時は本当に飛雄馬が復帰
できるか心配だったものです。
その分、巨人軍復帰を果たした後は、旧作ほどのド根性物の色合い(作画を含めて)がない
ため、通常の野球作品めいてしまいます。
作画面では、何回かごとに荒木伸吾氏が作監を担当されている回で、原画を姫野美智女史・
本橋秀之氏が描いており、その美形キャラぶりとメリハリある動きが素晴らしく、必見です。
(パート2では、その傾向が更に強くなります。)
反面、他の回では全体的に作画レベルは高いと言えず、オリジナル・ストーリーの回では画面
を早送りしたくなるかもしれません。