Dr.コトー診療所 22 (ヤングサンデーコミックス)
柚原のエピソードの終了と新たな展開へと繋ぐ話で構成されていますが
全体的に彩佳よりの話になっていると感じました。
登場する人々が様々な感情を出してる展開はいつもと変わりなく安心して
読めますが、比較的平板な展開とも言えます。
しかし1点だけ気になることが。
この第22巻を読んだ後に、ぜひ第1巻を読み直してみて下さい。
気になる点が分かります。(ネタバレになるので伏せました。)
LOVE STORIES IV~scene~
「私の青空」の本間勇輔、「新撰組」の服部隆之、「こころ」の吉俣良ら今をときめくテレビ音楽作曲家が1994年から2003年の間にフジテレビのドラマのために作ったテーマ曲集です。本間勇輔の「警部補古畑任三郎」のオーケストラの使い方や吉俣良の「おいしい関係」の弦楽などは、後年の「私の青空」や「こころ」に繋がるものが有りますね!
Dr.コトー診療所2006 スペシャルエディション DVD BOX
前作2003はコトー先生の輪郭を回を追うごとに深めていった内容だったが、今作2006はコトー自身よりもその周辺の人々を描くような内容なので、2003のイメージをそのまま期待するとちょっと裏切られると思います。
どちらかと言えばコトー先生は「抑え気味過ぎ」、周りの人たちが「チカラ入り過ぎ」かなと…。
その意味で、2003、2004を受け継いだ内容ではあるが、なんとなく連作ドラマとしては「中編」な印象なので、ぜひ次回作の制作を期待したいところです。ここ数年で一番好きなドラマなので。
各回のエピソードは前作のようにそれぞれ重い内容なので、見ごたえは充分あるし1篇1篇は良いと思いました。保存版として買いたいと思います。
Best Soundtracks~篤姫BEST and more~
NHK大河ドラマの『篤姫』サントラ(2枚リリース済み)に
収録されていなかった、篤姫紀行4曲のオーケストラヴァージョン、
篤姫のテーマのピアノヴァージョンなど、今回初収録の曲が目玉です。
3枚組みですが、1枚めは篤姫のみ、2枚目は「ドクター・コトー」、
「冷静と情熱のあいだ」など吉俣氏の作曲した往年の
ドラマ曲が収録されています。
吉俣氏はもうかれこれ1000曲以上も作曲されているそうですね。
3枚目はDVDで、今回のCDにちなんだコンサートが収録されています。
2008.7.22に浜離宮ホールにて行われた吉俣良氏の「ドラマ空間」という
コンサートのライブ映像ですが、
『篤姫』サントラでのメインテーマは井上道義指揮のNHK交響楽団の
演奏でしたので、違和感を感じました。
NHK交響楽団の演奏に比べるとどうも見劣りがします。
音の厚み、間の取り方や「ため」、ソロの音色が、
どうしてもN響には及びません…。
私は篤姫の曲をコンプリートする目的で購入しましたが、
DVD(コンサート)の演奏は期待外れでした…。
Dr.コトー診療所 (1) (ヤングサンデーコミックス)
ドラマ化されて妙に人気が出てしまった故に異常に長くなってしまった作品。あのひどいドラマのどこに感動させられたのか、謎ばかり。ドラマ化される前から読んでいた読者としては致命的欠陥だらけのドラマを見た人には違和感だらけの原作だと思う。
この作品、よく読むと根底には「ブラックジャック」が息づいている事が良く分かると思う。
離島(僻地)医療に対する作者の真摯な姿勢も理解できると思う。
決して島の先生と島の住民とのほのぼの生活なんかではないのだ。離島(僻地)医療にこそ腕が立つ医師が必要で、かつ最新の設備も必要なのだ。これが作者の訴えたいメッセージである。そのためにはコトー先生は優秀な医師でなくてはならないのである。決して医療の場面でさえ優柔不断なドラマのコトーとは違うのだ。
このコミックのコトー先生の優秀なところは手術を成功させるところでは無く、常に島民の様子を観察しながら対処している点にある。ヘリコプターが安易に飛ぶことができる島に優秀な医師なんか必要か?飛ばないところだから必要なんだよ。
ドラマ化されて有名になったはいいが、馬鹿なドラマの都合(ドラマがいらないキャラを勝手に作ったがゆえに原作の後半のエピソードがドラマ化できないというアホな結果になっているのはどうよ)のためにエピソードをいくつもいくつも盛り込まなくてはいけなくなって(蒼井優ちゃんのために新キャラクターまで作らなければならなくなっている)、話の収拾がつかなくなってしまったのは何とも気の毒だ。