ゴッド・ギャンブラー [DVD]
☆コウ(チョウ・ユンファ)は【賭神】と恐れられている天才ギャンブラー。愛人のジャネットと来日し、日本のギャンブラー、小宮山と勝負して圧勝するが、小宮山から自分に代わってシンガポールの賭博王シンと勝負してほしいと以来される。シンは汚い手口も平気で使うギャンブラーで、彼の父親はシンに殺害されたらしい。コウは小宮山の熱意に打たれて依頼を快諾。一方、街外れの賭場でヘタな賭に興じていたナイフ(アンディ・ラウ)と恋人ジェイン(ジョイ・ウォン)は、喧嘩相手を崖から落とそうと罠を仕掛けるが、賭場所て友人を窮地から救い出したコウが罠にはまり転落、頭を強く打ったショックで記憶喪失になってしまう。名前すら思い出せないコウだが、時折見せる博打の才能に気づいたナイフたちは、ギャンブル場を転々として稼ぎまくる。その反面、好物のチョコレート?がないと実力を充分に発揮できない利点もあるため、すっからかんになる事もしばしば。コウの消息不明を利用し、部下のイーはジャネットに関係を迫るが、拒絶するジャネットは転落死してしまう。さらに欲深いイーはナムとシンを誘い、トリック・トランプでコウから金を巻き上げる策略だけに止まらず、イーは記憶が戻る前に、コウを始末しようと刺客を差し向ける!。やがて記憶を取り戻したコウは、恋人を殺した復讐に燃え、自分を裏切った部下のイーを倒すべく、一世一代の大勝負に打って出る!。という香港ノワールで、主演は『男たちの挽歌』シリーズのチョウ・ユンファ。監督はバリー・ウォン。ギャンブルを題材にアクション、コメディ、ハートウォーミングなドラマとバイタリティー豊富な要素をミックスジュースさせた香港映画ならではのエネルギッシュなエンターテイメント。チョウ・ユンファは伝説の天才ギャンブラーに扮し、実際のプロ・ギャンブラーの手ほどきを受けたカードさばきやダイスさばきの華麗なテクニックを見せてくれるだけではなく、崖から転落し、頭を打ったショックが原因で記憶喪失になり、10歳児の知能となってしまうが、トレードマーク?であるチョコレートを食べると一時的に記憶が回復し、驚異的な賭博の才能ぶりを発揮する変幻自在な芝居ぶりもコミカルで楽しめる。いささか欲張ったてんやわんやの古めかしい、オーバーなお笑い場面は感心できないが、中盤の見せ場である、執拗にえんえんと続く派手な銃撃戦や、レパートリーな魅力が満載の奇抜なギャンブル描写を含めて、相変わらずの自由奔放な香港映画パワーにつくづく感服させられる次第であります!☆。
欲望の翼 [DVD]
香港のウォン・カーウァイという監督が一般に広く知られるようになったのは、本作の次の作品『恋する惑星』からだろう。しかし多くの映画ファンは、『欲望の翼』でその存在に気づいていたはずだ。さらに狭まって香港映画ファンならば、デビュー作『いますぐ抱きしめたい』から注目していたと思うけれど。
カンフー、コメディ、キョンシーみたいなホラー、といったイメージしかなかった香港映画にこんな洒落たものがあるのか、と世間を刮目させたウォン・カーウァイの功績は大きい。もっといえば、日本だけでなくアメリカやヨーロッパなど世界中がアジアに目を向けるきっかけを作ったといえる。韓国の映画がのし上がってくる前のことだ。
90年代はその意味で香港映画のゴールデンエイジだった。得意のアクション分野はもとより、アート系、上質のメロドラマ、お笑い、と百花繚乱だった。その幕開けとなったのが、1990年製作の『欲望の翼』だろう。新しい世界に触れるような思いで、僕は公開当時映画館の暗闇で息をひそめてスクリーンを見つめていた(実際その後どっぷり香港にハマった)。
今回、廉価版のDVDとして再ソフト化されることを、とてもうれしく思う(VHSしか持っていないので…)。マギー・チャンのほつれ毛、レスリー・チャンの猿股姿、そんな「生活感」をここまで恰好よく撮るなんて! としびれた記憶を、もう一度呼び覚ましてみたい。アジアの街のにおい、むせ返るような緑のいきれまで、画面からは伝わってくるに違いない。
真生命 -Truth of Life-
甘いバラードからポップな曲まで、楽曲は日本にはないような物も使われているのですが、良い意味で中国らしさもある一枚です。
日本語訳だけなのがやや不満ですが・・・。
アンディ・ラウのフォトブック(?)らしき物もついています!