無題おすすめ度
★★★★★
今回は銃の撃ち方講座とビーンのRPG7を受け止めるシーンが目玉ですね。
主人公ラリー(女性)が
「皆さんの射撃は素人未満もいいところ!!」
と怒る前に歯軋りしているのはラリーのプロ意識が見えていいです。
ガンスミス(銃職人)でもあるラリーとしては、銃が無様に使われてるのは腹が立つんでしょう。
「映画などで間違った撃ち方をするのは画面を派手にする為」
と説明してくれるのはいいですね。
その上で実演してくれるのがさらにいい。
日本で役に立つことはありえないとは思いますが、実践的な銃の撃ち方がよくわかりました。
園田健一さんの銃火器と、車へのコダワリがよくわかるいい本です。
「ロードバスター」ビーンの愛車バッファローが登場するのは次の巻ですか。
アレが大好きなので、早く次の巻が見たいです。
よりディープ且つマニアックに変貌した"ガンスミ"
おすすめ度 ★★★★☆
凄腕ガンスミス兼賞金稼ぎのラリー・ビンセントとその仲間達が、シカゴを舞台に活躍する様子を描いたガンアクションコミック。著者・園田健一氏の銃、及びアメ車に対する尋常ならざるこだわりと、派手なアクション、決して正義のヒーローモノにはなっていない、ダーク&クライムサイドにまで踏み込んだキャラクター設定やストーリー展開等が魅力となっているシリーズです。
前巻で愛車シェルビーGT500を失ったラリーが、新車を入手するストーリーから今巻は始まりますが、相変わらずアメ車に対するこだわりまくった蘊蓄が炸裂しています。続くラリーが出張インストラクターを勤めているストーリーでは、銃に対する微に入り細を穿つようなレクチャーが繰り広げられています。いずれも単にカタログスペックのみを羅列した蘊蓄とは一線画した、極めて実戦的な使い勝手や常識の盲点等にも言及しており、マニア泣かせな内容となっていますね。
そしてその後、前巻にて登場したダーティーコップ・パーシーの策略と、ロードバスター・ビーンの思惑が錯綜する「V8オンリー非合法公道レース」編に突入、懐かしのリフ・ラフも再登場し、ファンにはたまらない展開となっていますね。'72規制以前の恐竜的アメ車のオンパレードやRPG7の実射シーン等は、正しく本領発揮と言った印象です。極めて"コミック的"なアクションも健在ですしね。
「園健先生、アンタ一体何処の戦場で車をカッ飛ばし、銃を撃ちまくってきたんだ?」と、つい問い質したくなってしまう程のマニアックなこだわりは見事の一言ですが、前作『GUNSMITH CATS』からのファンとしては、作品の方向性が明らかにガン&カーアクション方向にシフトしてしまっているのが少々残念。前作に豊富にあったエロ要素へのこだわりはとりあえず封印されているようです。その方面での"BURST"にも期待をしているのですが、園健先生、宗旨替えですか?