戦前グラフィックデザイナーとしても活躍おすすめ度
★★★★★
熊田先生は赤い蝶ネクタイがお似合いの、大変ダンディなお方。
生き物の中では昆虫が、中でも一番’はち’がお好きなんだそうです。
熊田先生の眼は20倍相当の顕微鏡にも匹敵するのではないか、と言及する学芸員の方もいます。
戦中戦後の画材が手に入りにくい時代、もっとも身近にあった鉛筆と学童用絵の具を味方につけ
貴重な画材を無駄にしないため、一本の線を書き損じないように完璧に引いていく画法を
習得されました。
’人間が美しいと思うから、美しいのですよ’先生のことばが心の中で響きます。
ミツバチの背中に触りたくなる絵
おすすめ度 ★★★★★
クマハチの柔らかい背中に触ろうとする幼稚園時代の熊田氏を園長先生はそっと見守ってくれました。その熊田氏が齢80を越えて描いたまさに命がけの作品。科学的な観察に裏打ちされた精細なスケッチに虫に触りたいという氏の気持ちがそのまま伝わってきます。