続・まんがサイエンス2おすすめ度
★★★★☆
純粋に、「科学を扱った漫画」として見れば充分な内容だし、とても楽しめる内容だとは思う。子供に宇宙開発に対する夢を持たせる本書の役割は大きいだろうし、将来の発展に対する原動力になるかもしれない。
しかし「数ある作者の作品のひとつ」として見ると、満点とするには躊躇せざるを得ない。
とりあえず基本的なストーリーの骨組みは、「宇宙に帰れなくなった宇宙人を帰してあげるために、皆で知恵を出し合ってロケットを作る」というもの。2巻の骨組みををほぼそのまま踏襲している。
学習雑誌において一年以内で完結する連載だから、メインの読者は飽きないのだろうが、中には二番煎じのストーリーに対して落胆する読者がいるかもしれない。正直言って、違うストーリーを考えられなかったのだろうか、と感じる。
さすがに細かい部分まで同じという訳ではなく、扱っている話題の方向性はかなり異なる。2巻とは別の事例を紹介したり、違った切り口での説明を用いている部分が多く、飽きる事は少ない。2巻とセットで読めば宇宙開発に関する相当な分量の情報を得る事が出来る。
2巻の内容を補完した、「続・まんがサイエンス2」というタイトルが丁度良いかもしれない。
最初に読んだ時、ロケット好きで知られる作者の趣味で無理矢理ロケットをテーマにして連載しまったのではないか、と思ってしまった。
作者のロケット好きは分からなくもないし、本書のテーマは悪くはないとは思うのだが、子供の興味を引くためには、身近で分かりやすい事例を幅広く紹介して、そこからサイエンスへの興味を持たせるようなテーマの作品をより多く出した方が良いと思う。
ぼくらの宇宙船おすすめ度
★★★★☆
通常のまんがサイエンスは一話(活性酸素の話)で残りは
「ぼくらの宇宙船」という、地球に不時着した宇宙人をロケットで返してあげるお話。
ロケットの基本原理が一冊でバッチリ分かる優れ物です。
内容は他のロケットシリーズとほぼ同じですが手慣れた作り。
ロケットネタ飽きた。
おすすめ度 ★★★☆☆
残念ながら90%を占めるロケットネタは、
『キャラ変えのみの新ネタ無し』というシロモノで
知的好奇心の満足度はかなり低い。
まんがサイエンス2でも読んだし、
あさりよしとお氏の別作品『なつのロケット』も同じ様な内容でしたので。
もともと新5・6年生対象作品で、雑誌掲載時にロボットやロケット等の定番ネタをやるのは仕方が無いのは解ります。
が、
『ぼくらの宇宙船』で出版するより『まんがサイエンス11』で出版した方が【売れる】から
2と同じ内容の11を出版した。そうとしか考えられません。