Jazz Icons - Rahsaan Roland Kirk - Live In '63 And '67 [DVD] [Import]
このミュージシャンほど「現代に生まれてくれば良かったのに」と思う人はいません。CDで音だけ聞いてると普通のコンボジャズなのに、映像で見るとまさに一人ビッグバンド!!。3本サックス+フルート+リコーダー+ホイッスル+本人の叫び&スキャット!。そうか!こんな演奏だったのか!。あまりに先鋭すぎて理解されにくかったのもうなずける。アメリカではジャズはもう古くなりつつあって、彼のようない「とんがったジャズ」はヨーロッパにしか活路がなかったのか?、。3本のサックスを見事に操り、すばらしいハーモニーを奏でている。1本のサックスにはセロハンテープ?で固定したキーが見られたり、2本のサックスを片手で操作したり、彼の創意工夫が見て取れる。ビバップをとうに追い越し、マイルスやコルトレーンさえも自分の音楽のほんのエッセンスに使いつつ、出来る事のすべてを出し切り、しかもユーモアもたっぷり含んでいる。ああ、目の前で見たかった!。
プリズムペーパーバックス No.009 週刊ラサーン 《ローランド・カークの謎》
こんなマニアックな特集があって良いのか!と驚き、嬉しくなってしまいます。
そう言う意味では貴重な本であり、「この本を出した」と言うだけで既に評価に値します。
内容的には、「カークに関するデータ(アルバム、楽器、メンバーetc)を出来る限り集め、それを体系的に整理した本」と言う印象です。
多分、著者としては、「〜を体系的に整理した結果、そこから見えて来る事象を通じて、カークの姿を浮き彫りにする」と言うのが狙いなんでしょうが、正直、「そこから見えて来るもの」については、いささか食い足りない感じです。
ただ、もの凄く熱意と根気をもってデータの収集解析を行ってるのは伝わって来るので、その点は買いたいですね。
Mingus at Carnegie Hall
ここまで聴衆の感情を昂ぶらせたライブも、そうは無いであろう。約46分全2曲は聴く前は長いと思うが、聴いてみると一瞬だ。ミンガスは勿論だが、このアルバムの主人公はローランドカークである。特にパーディドのカークはフレーズ、乗り、テクニック、構成すべて完璧であり耳を疑う。地鳴りの様な拍手、歓声!!!!!ソロが終わったあとも聴衆の興奮はおさまらず、次のソロイスト(マクファーソン)が気の毒である。いやカーク以外の全員が引き立て役になってしまっている。カークの全てをここまで出させたミンガスに脱帽。
SUPERSHOW THE LAST GREAT SIXTIES MUSICAL EVENT [DVD]
69年3月、ロンドンのライヴハウスでのスーパー・セッションの模様を収めたTV用作品。日本でも当時、NHKの『ヤング・ミュージック・ショー』で放映され、デビュー間もないレッド・ゼッペリン、クリーム解散後のエリック・クラプトンとジャック・ブルース、CSN結成直前のスティーヴン・スティルスなどの演奏が見れることで有名だったものですが、他にもジャズ・ロックのコロシアムなどのロック勢の他に、ジャズ界からローランド・カーク、MJQ、ブルースのバディ・ガイ、それにバディ・マイルスまで入り交じっての、今見るとロック・ジャズ・ブルース・R&Bの強者たちによる異種格闘技の様相を呈した珍品(?)で、歴史的な価値はあるでしょうが、音楽的にはあまり面白いものではありません。エリック・クラプトンなどを期待すると肩透かしくらいます。最も目立つのはバディ・ガイとローランド・カークで、バディ・ガイはまだ絶頂期の頃で熱い演奏を聞かせてくれますし(珍しいアコギでの弾き語りあり)、3本のサックスを同時に吹くローランド・カークの異端ぶりも再確認できます。ロック・マニアには英フリーク・ビート・バンド、ミスアンダーストゥッドの勇姿が貴重(これが1番カッコよかったりして)。スティール・ギターのグレン・ロス・キャンベルには注目。なお、ゼップの演奏シーンはゼップの2枚組DVDにも収録されていて、そちらの方が画像・音ともに良いです。
ヴォランティアード・スレイヴリー
私のJAZZのイメージをぶっ壊しました。
サックスを3本首から下げて、鼻でフルートを吹く。
そうやって奏でられたメロディーが楽しくないはずがない。
JAZZにはまるきっかけになった一枚です。