DANCE TRACKS VOL.1
安室奈美恵の活動ヒストリーを、3つに分けると、
1:J-EURO・スーパーモンキーズ時代
2:小室プロデュース時代
3:Queen of ヒップポップ時代~
に分けられると思うが、この作品は1の時代に唯一、そして
東芝EMI在籍時代に発表された唯一のオリジナルアルバムだ。
スーパーモンキーズ名義の作品も収められているが、全体的に
アイドルポップス系のトーンで統一されているので通しで聴ける逸作。
この当時すでに大物を予感させる部分も要所要所で登場するため、
現在のファンも嫌煙せずに聴いていただきたい。
ジョニー氏の功績といえるアイドルユーロカバーの魁!なダンスナンバーが
中心で、ヒット曲「try me」「太陽のseason」などもきっちり収録された
満足のいく内容。
そんななかで個人的に推したいのはアニメタイアップも
ついた「ダンシングジャンク」:はっきり言ってダサかっこいいが、
ヒップポップの先見感がすばらしい。who are youぅ~~の崩し方もかっこいい。
SPEED系アイドルラップの元祖と言える出来のボーカルワークもなかなか。
。。「SO CRAZY」のRapと聴き比べるのも楽しいかも。。
これをはじめユーロ以外のオリジナル曲もまあまあ。
渡辺なつみ、星野靖彦など後にエイベックス周辺で活躍する
ライターも多く参加していると言えば楽曲の質には納得できるでアロー。
ボーナストラックとして収録されている「太陽の~」のサルサリミックスは
いい意味で肩の力がぬけていて、心地よく、不思議とハマる。
リミキサーはGTSのSatoshi Hidaka(!)
12モンキーズ [Blu-ray]
画質についての酷評が気になったので、海外のアマゾンでのレビューもいくらかチェックしてみたのだが、
ぼやけた部分が多く粒状感が強いといった同様の批判が多いので、おそらく国内盤だけの問題ではないの
だろう。
ただネット上で本作についての興味深いサイトを発見した。AVファンのある掲示板だが、5年ほど前に
12モンキーズのHD-DVDについて議論されたものがあり、同じHDフォーマットなので参考になる内容だった。
本作のHD-DVDとブルーレイの画像比較(10枚ほど)がされているページもあり、ビットレートはブルーレイの
ほうが上なのだが、一見したところ大差はない。
スレッド名は「今までで最悪のHD-DVD」となっており、ブルーレイ同様のぼやけてグレインが目立つ画質で
あることを批判するものだ。ただし書き込みをした人たちの多くはその画質を支持していた。
劇場公開時の画質とほぼ同等という見方をしている人が何人かおり、監督が意図的にレンズやフィルターの
選択でこのような画像にしたのではと考える人がいた。本作のフィルムグレイン自体をクリアでシャープな
グレインとして(皮肉でなく)評価する人もいた。
評価する人たちは、悪夢的な内容にマッチしたものだからOKということらしい。私はその考えに反対しない
が、見方が違えば最悪の画質にもなるだろうし、同じ見方でもこの画質は嫌いだという人もいるだろう
(個人的には好みと少し違う)。
オーディオ・コメンタリーで、曖昧・混乱・難解といったことをテリー・ギリアム監督がいかに求めていたか
よくわかるのだが、画像についての話はないため、その線にそった撮影だったのかどうかは不明だ。
だが映画はみる人のものだ。どうみるのもそれはその人の自由である。