Songs from the Road
過不足なく年老いてもコーエンはコーエン。
「愛と哀しみのダンス」を収録してないことが個人的には残念か。
ミュージシャンもコーラスも技量・ルックスともマッチングよく、Webb Sistersのはまり方は秀逸。
飽きずに愛聴できる名盤。
ラブetc.(エトセトラ)
なんといっても、彼女が歌っている「Love etc.」です!彼女はパパがプロデュースしたファーストアルバムを出したっきり、歌手としての活動はありませんでした。パパが亡くなってからは歌う事は二度とないかな…と思われていましたが、この作品の主題歌を歌ってます。作詞はこの映画「Love etc.」の監督、マリオン・ヴェルヌー。シャルロットは歌が上手とは言えませんが、彼女独自の雰囲気が出ていてなんともかわいらしい仕上がりになってます。
I'm Your Man
恥ずかしながら、僕はレナード・コーエンという人をこれまで勝手に勘違いしていました。
名前の響きからして、イタリア/フランス人的な人で、
カンツォーネ(これも名前の雰囲気から勝手に妄想…)の歌い手で、
オペラ歌手みたいな声量で汗を飛ばしながら、
セルジュ・ゲンズブールがフリオ・イグレイシアスを無毒化したような曲を大げさに歌う、
そういう人なのだと勝手に思い込んでいました…。
レナード、でコーエンという名前がどこか貴族っぽい気がして
そういう妄想が出来上がってしまったのだと思いますが、まさかカナダ人だったとは…。
このアルバムも最初にジャケットをみたときは、
オッサンにバナナという組み合わせがどことなくフランス、
ゴダールのおしゃれ映画のような雰囲気がして
1曲目の80年代丸出しなイントロを聴くまで
さらにそのあとに続くオッサンの嘆きみたいなぼそぼそボーカルを聴くまで
何ひとつ自分の妄想を疑っていませんでしたよ…。
妄想の話が長くなりましたが、このアルバムは良いです。
レナード・コーエンの声、歌は何か麻薬的な中毒性があるようで
どういうわけか飽きることができません。
ジョニー・キャッシュに似た声だと思うんですが、
キャッシュが自分の世界観に浸り切ったところから歌うのに対して
この人は自分の世界に浸り切らない、とてもいい距離感で歌っています。そこが好き。
Complete Studio Albums Collection
レナードコーエンのスタジオアルバムを集成した11枚組のBOXセットです。
他にライブ盤6作品もコンパイルした18枚組の「Complete Columbia Album Collection」
というBOXもリリースされていますが、こちらはamazonでの取り扱いはないようです。(2012/1/9現在)
さてこのBOXセットですが、ボーナストラックこそ収録されていないものの、
アルバムはすべてりマスターされている他、輸入盤にしてはなかなか(比較的)洒落た作りの
紙ジャケに11枚のアルバムがそれぞれ収録されています。
「Death Of The Ladie's Man」だけが見開きの紙ジャケ仕様になっています。
多少下世話な話にはなってしまいますが、11枚組、レナードコーエンのアルバムを全部終えて
5000円札1枚というのはかなりお得だと思います。
初期3作を除いてはリマスターされたアルバムはまだリリースされていないので、
これを機に一度にそろえられてはいかがでしょうか。
ただこれを買うとどうしても18枚組の方にも手を出したくなってしまうこと間違いなしなので、
まとまったお金を出せる状況にある方は、後者のほうをオススメしたいと思います。