嘘でもいいから殺人事件
かの”占星術殺人事件”の島田荘司による異色のユーモアミステリー。
ほとんどヤラセばかりのTVクルーが横須賀沖の離れ小島で殺人事件に遭遇する。しかし、台風で、警察にはなかなか連絡がとれない・・・という、推理小説的にはいつものアレである。
ただ、実際には、少々ひねりがあり、ちゃんと警察官が登場する。だがこれが美人だったり精神的に危ない刑事だったり、と現実味よりは「お話し」に重心を置いた設定になっている。
内容的に80年代の時代背景が濃厚であり、少々辛いものはあるが、ユーモアミステリーとして、一定の水準にはあると思う。
また、作者得意の音楽趣味が随所にちりばめられているので、そちらの方も楽しい。
この路線が「異色の」で終わっているのが残念な気がする。
メガロポリスの錯覚
リリース当時のLIVEで、フォークシンガーといった唄をと言って
アコギをかき鳴らしながら歌ったのが「メガロポリスの錯覚」でした。
LIVEバージョンのほうが、全然かっこよかったです。
しかしこの唄の詩、いま聞くとなにかを予言しているかのような詩です。
それとも、この10年この国は全然進歩してないのか。
考えさせられます。
正やんは、ラヴソングだけではないです。
Tears
Tiaraさんの場合彼女の声の特性上ちょっともの悲しい感じの楽曲が良く似合う、今回も沢田知可子さんのカバー曲“合いたい”に代表されるようなそんな感じの楽曲も多いのですが中には、“Girls be ambitious with 倖田真央”のように明るい感じの曲、“〜Tears〜”のようなスキャット風の曲などいろいろなバラエティの楽曲があります。
でも今回はとてもmusic clipの収録のあるDVDを添付して欲しかった感じでした。と言うのも、5thシングル“愛しすぎて”でそれまでのロングヘアーを一気にショートに髪を切ってしまったTiaraさんのイメージの変化を楽曲の中で見たかったからです。
発売にあったっては価格の点を考慮されたのかもしれませんが、彼女のイメージの変わり目に当たる作品だけに(シングルでも無かっただけに)DVDの添付が合って欲しかった気持ちでした。
嘘でもいいから殺人事件 (集英社文庫)
近年では死刑とか冤罪問題が前面に出てたり日本バッシングがいきすぎてたりで、なんか面白さがさっぱりとなってる島荘のデビューあたりの長編。4〜5冊目あたりか。
孤島のお屋敷モノという本格の定番ながら、今回はユーモアを前面にだしており、これがことのほか面白い
登場人物がかなり多いんだが、それぞれが個性的。ヤラセばかりのディレクター軽石と、ボクことタック、他ひょうきんな美女やら、エッチなカメラマンとか。さらには中盤で出てくる刑事さんがあまりにも面白い。精神がやられちゃってる女嫌いの超ブサイクさんで、こいつが結局のところさっぱり役に立ってないw
島荘の本格に登場する警察は威張り屋の無能ってのばかりだが、今回の警察の無能ぶりはピカイチw
とにかくキャラクターを楽しむ話。台詞とか、ちょっとした行動とかいちいち面白いですよぉ
もうろくなトリックが浮かばないってんなら、このシリーズ復活させて欲しいんですけどね・・・