天国で君に逢えたら [DVD]
以前TVでやっていたのを拝見し購入しました。
これは良作です。
主演の精神科医、野々上先生の元へと足を運ぶ患者のみなさんがとてもキュートで人間味溢れていること。
カウンセリングルームに漂う暖かい空気感。
そのすべてが優しい。
この手のお涙頂戴のドラマはたくさんあるが、これだけは違う。
自然と涙している自分に気付ついた。
死という重いテーマにもかかわらず、見終わったあとの爽快感はなんだろう。
ドラマとしての抑揚こそないが、本当に優しくなれるドラマ。
日輪の遺産 特別版 [DVD]
敗戦を目前にした1945年8月。3人の軍人が、軍が戦争初期に獲得したマッカーサーの隠し財産を、敗戦までに神奈川県内の地下壕に隠匿する密命を帯びる…。そして、その莫大な額の隠し財産は戦後日本の再建の礎になるはず…。フィクション作品としてはすごく興味深いテーマです。
中心となる軍人たちや、作業をする生徒たちの級長である久枝、教師などを演じた出演者の演技も真に迫って素晴らしいものでした。真柴少佐が林の中を他の2人と走るシーンも、軍人の走り方を意識したものになっていましたし、セットや小道具も丁寧に作られていたと思います。大蔵省から陸軍に出向中でいかにもインテリでエリート然とした小泉主計中尉、2人の護衛役となる曹長もクールでかっこ良いです。
しかし、ミッキーカーチスや八千草薫の出てくる現代のシーンの大半は不要なのでは…と思いました。現代から過去を回想するシーンから物語が始まる方法があまりにベタで、違和感を持ちました。第2次大戦を舞台やテーマとして撮られた最近の日本映画は、このパターンが多すぎるのではないでしょうか。冗長な現代のシーンと、ハラハラさせられる過去のシーンとで、ちょっと落差を感じてしまいました。現代のシーンが過去を振り返ってベタに正当化したり美化する手段にしか使われていないので、少々飽きてきました。その分を、もう少しストーリーそのものを描くことに使ってほしかったように感じました。
現代のシーンをのぞけば、途中まではハラハラドキドキさせられる展開で、真柴少佐や小泉中尉、曹長が困難を乗り越えて隠し財産を守り通す様子や、生徒たちが作業を進めるのを、心の中で「がんばれ!」と応援してしまいます。しかし、終わり方はあっけない。
財宝の秘密を守るために小泉主計注意が拳銃自殺を遂げるのを見届けたマッカーサーが、「こいつら日本人の心は鋼鉄でできているのか!」とさけびます。冷静に見るとちょっと手前味噌でわざとらしいですが、それでも日本人の自尊心をくすぐってくれる心地よい台詞です。また、少女たちは守るように命じられた財宝を、屍となっても守りぬきました。しかし、結局、財宝は地下に封印されてしまいます。「うーん、これおでは少女たちは犬死じゃないのか、犬死を美化するなよ」と心の中で突っ込んでしまいました。原作を読んでいないので何とも言えませんが、日本人の強さや高潔さを描くなら、現代の人間に過去を振り返らせて語らせるのではなく、もう少し他の方法や表現はなかったのでしょうか。
【映画パンフレット】 『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』 監督:本広克行.出演:織田裕二.深津絵里.ユースケ・サンタマリア.伊藤淳史.内田有紀
というのがあります。
監督さんのインタビューに心理カウンセラーの方に話を聞いたというのがありました。
ですが、精神科に通う者の立場からいわせれば、こちらは医師やカウンセラーを信用して通っているというのに、こんなタネをあかされたら、精神科に対して不信感を抱いてしまい、疑心暗鬼になって、悪化するかも知れません。
全部の通う患者さんがそうじゃないかも知れませんが、私はそう思います。
もうちょっと、そのへんを考えてほしかったです。
ですから、この1点だけは不適切です。
踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! シナリオ・ガイドブック (キネ旬ムック)
「踊る大捜査線」のシナリオ・ガイドブックもこれで6冊めです。いつもの如くメインスタッフ、メインキャストのインタビューや本編のシナリオやスリアミの「深夜も踊る」のシナリオ、年表などが掲載されています。
本編のシナリオですが興味深いのは「欠番」になっているシーン。今回はセリフがカットされている場面は無いようです。全編にわたって注釈があり至れり尽くせり。どのような意図でその場面が作られたのかがわかります。
「MOVIE3」は本編の登場人物がかなり多く「登場人物紹介」が充実してます。主役級の方からチョイ役の方まで同じサイズの小さな写真でコメントつきの紹介がされているのですが、TV版の時から必ず出演されている「お遊び」キャラからチョットだけ出てくる刑事さんまで網羅されているのが嬉しいです。
余り裏話的なものに興味の無い方もいらっしゃるでしょうが今回も「MOTOHIRO MEMO」はかなり詳細で、かゆい所に手が届きすぎてDVDの発売が待ち遠しいです。映画館でみただけでは情報の確認が出来ません。