日本 権力構造の謎〈上〉 (ハヤカワ文庫NF)
中学校の公民では日本には三権分立があることを習い、それを疑いなく暗記する子供が優秀とされます。それ以外の日本の権力構造は誰も教えてくれません。新聞を毎日熟読してもそんなことはまったく書かれていません。日本人が自国の社会の仕組みを知るのはすべて自力でしなければなりません。本書のような外国人による著作で知ることになるとはある意味残念です。著者は近年誰が小沢一郎を殺すのか?画策者なき陰謀で知りました。本書は1990年に初版が出されました。書籍の賞味期限はその品質に比例すると思いますが、2011年現在文庫版への加筆があるにしてもその分析の秀逸さは20年のときを経てむしろ輝きを増しているように思います。
上巻では日本の権力システムを維持する管理者(アドミニスレーター)の存在を解説した後、「農協」、「労働組合」、「新聞」、「暴力団」、「政治」、「電通」、「司法」、「官僚」の成り立ち、構造を丁寧に分析しています。現時点でもこれほど詳細な社会分析がなされている書籍を私は知りません。日本の雇用に関する記述など一部は時代の変化とともに当てはまらない部分が見られることは読み手の知力で十分補えるでしょう。
日本の学者が自分らの無能を自覚して本書を教科書に教育を行えば、日本人の新たな可能性が芽生えるように思いました。しかしながら、システムと密接に結びついている教育機関にそれを望むことは難しいのかもしれません。その意味で、時代を超えて読み継がれるべき名著だと思います。
謎解き!平成大不況―誰も語らなかった「危機」の本質
新しい経済理論書です。不況の謎も、経済学の謎も解決されます。今まで、経済教科書は何冊も読みましたが、この本ほど明確な本はないと思います。経済を知りたい人は必読の書です。読みやすい。もっと専門的に経済学の面白い論争について知りたい人は『虚構の終焉』も読んで見てください。
エコノミストは何百年もお金と経済の関係について悩みました。著者の立場はマネタリストでもない、ケインズ派でもない、クレジット・ヴューでもないです。日本、又はドイツの新しいヴューだと思います。(英米のクレジット・ヴューは信用創造を無視している)。 確かに、ケインズは通貨を「産業的流通」と「金融的流通」を分けようとしていたが(1930)、実際にはそれは出来なかった。なぜなら、ケインズは、他のエコノミストと同じように、通貨は預金だと思って、分解できなかった。ヴぇルナー氏ははじめて分解信用創造のモデルを紹介して、『虚構』で最新の軽量分析方法で評価します。おすすめです。
ザ・モスト・リラクシング~フィール3 ”ピース・オブ・マインド”
朝起きるとまずこのCDを流します。
一日頑張るぞ~!とFightが沸いてきます。
「アマ・ポーラ」は結婚記念日の日に
この曲をBGMにワインで乾杯しました。