俗世間からはその派手なルックスと閣下のTVにおけるキャラゆえ、イロモノ扱いされていたが、これほどのミュージシャン・シップを持ったアーティスト&エンターテイナーな希有な存在であった。。。
偽悪の仮面に隠された「おにいさん」たちの素顔おすすめ度
★★★★★
大人が世間に向って何か物申すとき、居丈高に正論を吐き散らすより、粋で洒脱な態度を交えて逆説的に語ってみせた方が説得力があるし、面白いし、第一カッコウがよろしい。聖飢魔2(文字化けするので2を使わせていただく)の作り出す楽曲の歌詞は、彼らのパッと見のイメージ通り、一見ダークで暴力的、あるいは皮肉に満ち溢れていて刺激的であるが、よくよく読んでみると言葉の節々にポジティブなニュアンスが感じられ興味深く、味わい深い。
ラストアルバムに相応しいタイトルの♯1「HEAVY METAL IS DEAD」では、彼らの刺激的な言葉がしかめっ面した善人どもにかき消されていくことを嘆く。しかし時代の隅に追いやられてながらも、「お前たちだって虐殺されるかも知れねーんだぜ!(You also may be slaughtered!)」という閣下の渾身のシャウトは、バランス感覚を喪失した現代人に対する痛烈な一撃として未だに自分の胸を打たずにおかない。ドナドナとドナー(臓器提供者)とをかけた♯4「戦慄のドナドナ」や、今聞いても内容的に全く違和感がない現代風刺ラップ風ヘヴィメタとでも言うべき#5「20世紀狂詩曲」のような言わば「言葉遊び」は、古今を問わぬ広範な知識や教養を持ち合わせていなければ作れぬ曲であり、美辞麗句しか好まず吐かぬ「ご立派な大人ども」にはマネのできぬ芸当というべきであり、そうした連中が作る楽曲とは、深さというか面白みが全然違うのである。♯7「LOVE ≒defence of your complex」では、人の愛をさんざん小バカにしておきながら、歌詞の一番最後に「ドラマ」という一言を加えただけで内容を劇的に変質してみせる。そして最後の#12・#13は「こんな世の中だが、目をそらさず恐れず突き進め!」という、去り行く彼らから我々に送られた応援歌である。
自分は楽曲のレベルや演奏技術について論評する言葉をあまり持ち合わせてはいないが、デーモン小暮閣下は今のところ洋の東西を問わずナンバーワンの男性ヴォーカリストだと思っているし、彼らの長年の経験に裏打ちされた安定した、かつアルバム通してメリハリのある演奏と、今まで散々書いてきた「彼らのいでたちと歌詞とのギャップの面白み」、以上を総合して「前世紀の遺物」どころか、「20世紀を代表する日本の名盤」の1枚として、老若男女問わず皆様にお勧めしたい。
蛇足ながら、既に発売されているライヴの舞台裏のドキュメント「ウラビデオ」における彼らは実に真面目にライヴに打ち込んでいるし、裏方さんたちへの心遣いを忘れないし(裏方さんの地元で、親御さんも呼んで観客の前で誕生日パーティーをやっていたのが印象的だった)、ツアーの際メンバーのうち誰か一人が自ら前説を行なって観客をもてなすなど、サービス精神に溢れた優しくて楽しいおにいさん(というかオジサン?)たちである。また、ご存知の通りデーモン小暮閣下は、こと相撲に関しては玄人はだしの見識の持ち主で、彼があれこれうるさいNHKでゲスト解説した際も概ね好評だったのは、テレビやラジオで聞かせる軽妙なトークもそうなのだが、やはり大きいのは見た目と違う「常識人」だからであろう。本当にイメージというのは当てにならないものである。
聖飢魔2における彼らのキャラを大事にしている人には面白くないレビューだったかも知れないが、そういう彼らの一面を指摘せずにはおれなかったのだ。
とにかく聴いてください!おすすめ度
★★★★★
個人的に聖飢魔IIの中で一番好きな「大教典」かもしれません。とにかくいい曲をそろえてます。イギリス系ハードロックが好きな方にはお勧めだと思います。
(1)さすが閣下。日本語をうまく詩に使います。(2)(11)正統派でかっこいい曲です。(11)はALL ENGLISHですが、やはり聖飢魔IIは日本語の方が魅力的な気がします。(5)(12)なくてはならない曲となりました。(7)エース長官作曲のファンキーっぽい曲はおしゃれで大好きです。(13)言うことなしです。最後の最後にルーク参謀はすばらしい曲をのこしてくれました。
ロックアルバムでありながらこれだけ幅広いものが作れるのは、各構成員がハードロックだけに固執していないせいなのでしょうか。若いころ「ロックは英語じゃないと変」と思っていた自分が、いつの間にかこの聖飢魔IIの世界に魅了されていました。彼らが新しいジャパニーズロックを築いてくれたおかげだと思います。ほんとにありがとう……そして、もっともっと聴いていたかったです!
まぁ、スゴイアルバムですおすすめ度
★★★★★
途中さまざまな紆余曲折があったが、最後はやっぱり聖飢魔Uらしい、ヘヴィメタ・サウンド。それもかなり華々しい。聖飢魔U十八番の16ビートのロックから、大曲の風格あるバラードまで凄まじい仕上がりで、ホントに解散するのか?と思わせるぐらいエネルギッシュ。それぞれの曲のクオリティもかなり高く、ベストアルバムと言ってもいいぐらいの出来。
はっきりいって、すさまじい出来です。
おすすめ度 ★★★★★
わたくしめもついに買いましたよ
。これを知らずして新しい時代のエンターテイメントは語れません。
こつこつお金を貯めてでも買う価値のある一品だと思います!