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恋の門 (1) (ビームコミックス)

羽生生 純
おすすめ度:★★★★★
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青春=性春=聖春
おすすめ度 ★★★★☆

映画鑑賞後にはまって、一気読み。画は最初気持ち悪かったがすぐ慣れた。ていうか、この画がなければこの漫画は成り立たないよなぁ。

恋愛って不思議だ。それまで赤の他人だった二人が、いつのまにやら、なぜだかきっかけは当人たちにも分からないうちに、誰よりも大切で身近な存在になってしまう。でも、どんなに心が通じ合ったと思っても、血が繋がっているわけじゃないし、どこまでもいつまでたっても他人。心と体のアンビバレンツに悩んだり、相手のことを理解できずに苛立ったり、お互いを束縛し合ったり、嫉妬したり、相手を自分の思い通りに動かそうとしたり、自己嫌悪に陥ったり。そこには色んな感情が渦巻いている。恋愛ってエネルギー使うものなんだよな。でも、どんなに恥さらしてくたくたになっても、相手のことを理解したい、理解しようと思う。だって好きだから…!!

嗚呼、これを純愛と呼ばずしてなんと言う?若者たちよ、恋愛が面倒だからって避けて通っちゃいけねぇ。人生には大いなる労力をかけ、遠回りすることが必要じゃ。


とてもよい
おすすめ度 ★★★★★

~友人にオークションで売るように頼まれて渡された5冊の本。出品の手続きを済ませてからページをめくることにした。よしもとよしともの『青い車』といい、最近映画化される漫画にはつくづく揺さぶられるものがある。

芸術に人生をかけた門と、コスプレや同人誌といったいわゆるオタクの世界に生きる恋乃。世間からかけ離れた二人の共通点は漫画である。し~~かし実際には共通点というに乏しく、ふたりそれぞれの世界は異質なものだ。相手の世界と自分の世界、そこで生じる衝突や理解は、恋愛によくある平凡な場面と言える。そんなふたりの世界を模索している間にも、(社会とも現実とも呼べる)お互いの世界の外側で、さまざまな出来事が起きる。ふたりはすべてを解決できないまま、葛藤し、苦悩し、そしてその答え~~を探すことになる。

恋乃と門という個人、その外側にあるオタクや芸術という文化、そしてまたその外側にある社会。自分の世界をいかに保ちながら、社会や現実を受け入れるのか。二つの石の間にスキマできてこそ、見える景色があるんだろう。すごく普遍的なテーマでありながら、その作風も伴って、気持ちよく描けていると思う。

とりあえず出品を取りや~~めて、自分の本棚に加えることにした。~


久々に面白い漫画!
おすすめ度 ★★★★★

友人に貸してもらって読んだのですが、面白くて自分でも買いました!
初めは劇画チックな絵に抵抗があったのですが…。
登場キャラ自体はかーなり濃厚だけど恋乃と門の恋愛はなんだかどのカップルにもありそうな感じで(?!)読んでて温かい気持ちになりました。
何度も読み返したくなる漫画だと思います。



祝!映画化(今更ですが)
おすすめ度 ★★★★★

この漫画を手にしたのは2002年の春にヴィレッジバンガードで。表紙にやられました。購入後読み始めた私は、う・・・ちょっと絵が重いかも・・・(ゴメンナサイ)と、すぐ友達に貸したのですが、その後友人から、むちゃくちゃ面白い!と絶賛を受けてもう一度読み返しました。1巻目を読み終えた私は何故か胸が痛かった・・・。そう、はまってしまったのです!!その後我が家の本棚で保管していたのですが、妹弟までもがはまってしまい、現在本の消息は不明です(::)もう一度購入し直すのは勿論、いつでも近くに置いておきたい漫画。映画も楽しみです。恋乃。門。恋の門。読み終えた後、少し胸がヒリヒリするかも知れませんがお薦め、推奨します!!!



マイナーなのに青春恋愛漫画の王道を描ききって絶妙
おすすめ度 ★★★★★

ストーリーは恋愛と青春に真っ向から立ち向かう、まさに王道。普通ならパロディや不条理に走り、照れ隠しのような描き方になるところが、筆者は少しもそんなそぶりを見せるどころか、見向きもせず、描き込んでいく。出会い、恋の芽生え、成就、すれ違い、嫉妬、別れ・・・次々と繰り出されるシーンに読み手は引き込まれる。コミックビームは、内容の充実度において文句のない漫画誌だが、いかんせん販売している本屋さんが圧倒的に少ない。そこに掲載されていたという「恋の門」。なんて勿体ない。コミックビームをもっと買おう。羽生生氏を盛上げよう。


概要
自称「漫画芸術家」男とコスプレイヤーOLの怒濤(どとう)の恋愛サバイバル。人一倍自尊心の強いオタク気質同士の2人の恋は、一見キワモノ的に見えるかもしれないが、ここに描かれているのは、あまりにも純粋な自分の宝物を心に抱えてしまった、愛すべき人間同士のまっすぐで不器用な純愛である。

お互いに相手の大切にしているこだわり(男は石で作った漫画芸術、女はコスプレ&同人誌)をまったく理解しあっていない、というところから始まった恋が、順風満帆に進むかといえば、もちろんそんなわけがない。負い目、打算、思いやり、慰め、疑心暗鬼、しっと、焦燥、怒りなどあらゆる感情が、周囲の視線、嘲笑、経済状況などと一緒に次々と2人に襲いかかる。いたわりや愛情とともに、無意識下に潜む主導権を握りたいというエゴ、自己欺瞞(ぎまん)、迷い。ひょんなことからスイッチが入る痴話ゲンカの鬼気迫るすごさと、ぎこちなくも優しい歩み寄り。

そこには、どうにかしたいけど、どうしたらいいんだろう?と繰り返し悩む純情な2人の、おかしさやせつなさ、危なさが見事に浮き彫りとなっている。とてつもなく濃密に、生々しく。そして著者、羽生生の荒くドロドロだが常に切れ味のある稀有な画風が、数々の強烈なシーンのインパクトを倍増させる。

他人と恋愛し、同棲することによって、必然的に発生するすべてがこの物語に凝縮されている。当たり前のことを当たり前じゃないやり方で描ききった、迫真のラブストーリー。いびつだが、確かに輝く、愛のかたち。(横山雅啓)

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