“笑い”の描き方が新鮮おすすめ度
★★★★★
たとえば、あまりにも驚きが大きかったり、怒りの感情が強過ぎたりした時に、妙に渇いた笑いが込み上げて来ることってありますよね。この作品は、そうした日常の笑いを巧く捉えていると思いました。だから、緊迫した場面でも実感を持って笑えるんです。決して馬鹿々々しいコントにはなっていない、深層心理に迫る笑い。
そして泣かせるところは泣かせ、しんみりさせるところはしんみりさせる。青島刑事が真剣に怒鳴れば、観ているこちらまで熱い血が騒ぎ、自然に拳を握り締めている。“刑事ドラマのようには行かない”と作中人物に語らせながら、いつの間にかそれが紛れもない“刑事ドラマ”と化している。非常に現実的、かつ、ドラマチックな展開。
『踊る大捜査線』の魅力は、そういうところにあるんだと思います。一昔前に本放送で観た時の感動、新鮮味が、そのまま甦って来ました。感激です。
再放送から盛り上がった珍しいドラマ。おすすめ度
★★★★★
リアルタイムでのOA時ではあまり大した視聴率ではありませんでした。しかし徐々に再放送からブームになり「踊る」レジェンドが生まれます。警察社会は一般の民間企業以上に閉鎖的縦割り社会だということが分かりました。大きな事件となると所轄の刑事は現場に足を踏み入れることも捜査会議にも後ろの方にただ座って聞いてるだけ。実際には所轄と本店の刑事とは口すら利いた事が無いと元刑事の話も聞いたことがあります。会社で言えば本社採用と地方採用以上の差で同族経営の中小企業なら一生変わることはありません。こういった「組織ドラマ」を見ると組織に属する人間なんて、属さないわけにはほとんどいけないけど、はかないなと見る度に思います。
ただシリアス過ぎず、ユーモアも特にあのスリーアミーゴスのお陰で息苦しくならないのが巧いです。音楽も気に入っていてサントラを買ってしまったほどです。今までの刑事ドラマと違ってカーアクションも銃撃戦もあだ名で呼び合うことも無い新しい「警察ドラマ」の誕生だと思います。脚本を書いた君塚良一の手腕も大きいと思います。
すべてはここから…おすすめ度
★★★★★
伝説はここから。青島俊作という人間が生まれた瞬間を見たような気がします。今までの刑事ドラマを全てを覆したドラマです。「警視庁=本店」「所轄署=支店」「デカ=捜査員」「ホシ=被疑者」の言葉は警察を忠実に描かれています。また、青島は意気揚々と捜査をしたがりますが全ての捜査は本店の仕切りに青島のヤル気は空回り。そんな中、室井との出会いがあり青島と出会ったことで室井にも変化が起こります。とにかく、踊る大捜査線はここから始まるのを見てください。
君も刑事になれば良かったのに…おすすめ度
★★★★★
小学生の時テレビであぶない刑事を見てた世代の人間には衝撃的なドラマでした。ヒーローじゃないサラリーマンとしての刑事ってのは斬新でしたし、一話目で逮捕されてきた犯人と青島の会話は感動してしまいました。
新しい刑事ドラマの傑作。
おすすめ度 ★★★★★
『踊る大捜査線』は、刑事をサラリーマン化させ、官僚組織という視点を取り入れた新しい刑事ドラマの傑作だ。スペシャルドラマ版・映画版まで作られる位のドル箱ドラマになったのは皆さん御存知の通り。
織田裕二の青島俊作は、『踊る大捜査線』以降の作品で青島俊作の拡小再生産になってしまった程の大当たり役だ。
いかりや長介さんは、いぶし銀の名優だったのに、亡くなられてしまって残念です。
ユースケ・サンタマリアが、彼自身のキャラと役柄が合っている所為かも知れないが、演技が出来る事に驚いた。
北村総一朗・斉藤暁・小野武彦が、スリーアミーゴスでブレイクしたのは言うまでも無いだろう。
第1話は、柏木雪乃の父親が殺される事件の話。ゲストの近藤芳正は、ダメ男っぷりが出ていて最高。
概要
青島俊作、29歳(織田裕二)。脱サラして警察官の試験を受け、3年後、晴れて念願の刑事になった。赴任先は臨海副都心、台場にある湾岸署の強行犯係。期待と希望に胸を膨らませて新地に赴くが、初日から完璧な階級社会で生きる刑事たちの現実を目の当たりにする…。
警察署を舞台に、刑事や警察官たちの日常をリアルかつユーモアたっぷりに描き、熱狂的ファンを生み出した「踊る大捜査線」。ストーリーはもちろん、映像、音楽、そして個性豊かな俳優陣、すべてが「踊る」独特の世界を作りあげた。スタッフの小物や人物へのこだわりも、宝物探し感覚で楽しめる。主演、織田裕二、柳葉敏郎、深津絵里、いかりや長介。脚本は君塚良一。演出は本広克行、澤田鎌作。音楽は松本晃彦。プロデュースは亀山千広・東海林秀文。(生野 舞)