【オーディオリファレンスCD】EXTON OVCT-00097 ショパン:エチュードOp.10 Op.25 3つのエチュード / 蔵島由貴(ピアノ) オクタヴィア・レコード
蔵島由貴さんは、NHKの「スーパーピアノレッスン」の頃から注目していましたが、特徴的な透明感のある音色が、さらに可憐で華やかになりましたね。 正直、曲目によって若干演奏の質にばらつきもありますが、ショパンのエチュードを「全集」でレコーディングした価値と心意気には脱帽です。 これからが楽しみにピアニストの一人です。 【オーディオリファレンスCD】EXTON OVCT-00097 ショパン:エチュードOp.10 Op.25 3つのエチュード / 蔵島由貴(ピアノ) オクタヴィア・レコード 関連情報
今までアントルモンの演奏を聴いていて、大作でいいものがない。失礼だが、この小品集を聴いて初めてアントルモンの演奏が良いと思った。決して技術がないわけではなく、大作向きの表現力が足りないだけだと思う。ちょっと、見直した。 エリーゼのために‾アントルモン/ピアノ名曲集 関連情報
NHK スーパーピアノレッスン モーツァルト (2005年4月~7月) (NHKシリーズ)
フィリップ・アントルモンという、ちょっとお年を取ったピアニストの感性が反映された楽譜です。解説などは一見すると充実していますが、装飾音などは理由もなく「こういう風に弾きなさい」と書いてあります。その内容が正しければまだ良いのですが、自筆譜など原典研究が進んだ現在のモーツァルト観からは若干ずれたものになっており、少々問題があります。演奏指示の裏にあるアントルモン流のリリシズムを読み取れば「なるほど」と思えるのですが、この解説を鵜呑みにしてしまうレスナーも多いと思いますので、注意が必要です。一例を上げると、このテキストではトリルを主音から始める指示が非常に多いのです。しかし通常は補助音から始めるのが基本とされています。モーツァルトの時代において装飾音は、演奏者自身の好みや弾きやすさによって、あるいはより自然なフレージングになるように、さまざまな考慮をしながら適宜変更して良いとされていました。そして何より、そういう変更ができるように「自分で考える」ことが重要だと思うのです。しかしこの楽譜のように最初から第三者の指示がなされていると勉強になりませんし、自由な発想を阻害してしまいます。また単純な問題として、主音から始めると5連符・7連符になってしまう場合でも、補助音から始めれば6連符や32分音符など割り切れる音符になって、拍子に乗せやすいのです。このテキストに載っているソナタは結構難しくて、中~上級者でないと弾きこなせないと思います。そして中~上級者であれば、それ相応の楽譜を用意していただきたいので、このテキストを用いて学習するのはあまりおすすめできません。あくまでも番組解説用であり、フィリップ・アントルモンというピアニストの感性を反映した楽譜ということを意識した方が良いと思います。 NHK スーパーピアノレッスン モーツァルト (2005年4月~7月) (NHKシリーズ) 関連情報