俎上の鯉は二度跳ねる ドラマCD
前作より更に忠実な内容になってます。二人のコミカルなやりとりも上手く伝わりました。私が個人的に一番好きなシーンは入浴シーンで恭一が「そんなに抱いて欲しかったなら、早く言えばよかったのに」がめちゃめちゃ愛を感じました♪その後の「来な」はそのギャップに萌えます!!たまきもイメージ通りでよかったし。次回作も予約済なので楽しみです。
水城せとな The Best Selection (フラワーコミックススペシャル)
三話収録されていて、どれも非現実的な作品でミステリアスですが…
一話:ストレイシープ
萩尾望都氏『アロイス』(1975年)によく似ています。
物語の料理法を変えただけのモノマネです。
二話:最後の晩餐
藤子不二雄氏『ミノタウロスの皿』(1969年)の核となる要素との酷似が目立ちます。
゛命を食する゛と言うメッセージと゛牛゛と言うキーワードが偶然の一致とは思えない。
水城バージョンのほうは少女漫画なので、
心理描写が細かく少年の友情が絡むぶん涙を誘います。
三話:そこは眠りの森
これはかぶってません・笑
がしかし『花の慶次』のおふうちゃんと設定が似てるなぁ。
大人になる事を拒絶し、少女の姿のままの女性が恋をして目覚める…と言ったお話です。
女の熱情と懐の深さを感じました。
『アロイス』は1992年に舞台化されていますし、『ミノタウロスの皿』は1990年にOVA化されています。
巨匠の作品達なので、影響を受けた事は間違いないでしょう。
水城さんオリジナルとして「素晴らしい。流石だ。」とは言い難いですね…。
本書も楽しめて面白いのですが、『アロイス』、『ミノタウロスの皿』の方が断然面白いです。
上記の漫画をご存知でない方は凄く楽しめると思います。
俎上の鯉は二度跳ねる 2 ドラマCD
最初から最後まで、体の震えが止まりませんでした。
あたし的に「左側でも…いいよっ」と泣くたまきが可愛すぎました!
遊佐さんのヘタレな声と攻めの声のギャップに悶えまくりでした!!!
「指輪を買うよ…」と言ったあと、涙が伝って、【良かったね、今ヶ瀬】と本気で思いました。
買って絶対損させない!そんな心意気を感じる作品でした!!!
セブンデイズ―MONDAY→THURSDAY (ミリオンコミックス 42 CRAFT SERIES 22)
数多く好きなBL漫画はあるけど、
そんな中でも栄えある“いちばん”をあげたいのがこの作品。
いやむしろ「いちばん」とかそういうレベルじゃないな〜。
他の作品と比べて順位をつけること自体がなんだか不自然に感じるほど、
私にとっては「別格」の作品です!
他の方も仰っていますが、Hシーンなんかはまったくないです。
しかし「物足りない」なんて思う方はあまりいないんじゃないかな。
むしろ補って余りあるほどの魅力が他にあるから、もうそれだけで充分満足!
満足というかむしろ魅了されすぎて困るかも!
週の初めに告白してきた相手と必ず付き合い、そして一週間で必ず別れる芹生。
それは遊んでいるわけではなく、本当に好きになれる相手を探すためなのですが。
そんなこととは知らずに「冗談」で告白し「遊び」として付き合いだした弓弦。
芹生はだんだんと弓弦に惹かれていくけど、弓弦がこの関係を遊びとみているのは明らか。
また、この関係が一週間限定だと思い込んでいる弓弦の発言に困惑する。
弓弦は弓弦のほうで冗談で始まった関係のはずなのに、
なぜか芹生の元カノの存在を気になってしまったり、
別れた彼女のアドレスは消すという芹生に、1週間後の自分の姿がその彼女達に重なって怒ってしまったり。
あくまでも弓弦が自分の気持ちに無自覚なところが…良い感じです。
芹生を振り回してくれて(笑
芹生、モテモテなはずなのに物慣れていなくてかわいいです。
お互いが惹かれあってるのは読者にはまるわかりなんですが、
二人とも「一週間」に縛りつけられるているので、すごくジレッたい!
一週間しかないと思い込んでいる弓弦。
一週間後のその先も一緒にいたいけれど言い出せない芹生。
タイトルがやっぱり物語のキーワードですね。
ぜひお手にとって見てください。
とてもすばらしい作品だと思いますので、
一人でも多くの方が一緒に楽しんでくださると、一読者の私も嬉しいです。
窮鼠はチーズの夢を見る (フラワーコミックスアルファ)
とても高評価な作品なので気になっていましたが多数のレビューに
「ドロドロしている」の言葉を見つけ何度も購入を躊躇していました。
ですが、欲が勝って『窮鼠〜』『俎上〜』二冊同時購入。
二冊読後の感想ですが、噂に違わぬ秀作でがっつりはまりました。
『窮鼠〜』が長いプロローグ、『俎上〜』が本編、俎上〜のP299の5コマがエピローグと言った感じですね。
ヘテロだった男がゲイの男に傾き抱く情の葛藤、
ゲイの男自身が抱える負の恋慕の情の描写が細やかでリアル。
『俎上〜』にて、雪の降る中のシーンはとても好き。
大切な会話をしながらも、今ヶ瀬の肩に雪が積もる度に恭一が振り払う…
さりげない優しさの中に、今ヶ瀬を愛おしく想う恭一の気持ちが感じとれジワッと胸が熱くなる。
"絆"とはいきなり出来るものではなく、幾度となく問題を乗り越え育んでいくもの。
不確かな目に見えない糸を互いに手繰り寄せるように、
ぶつかり反発しあいながらも歩み寄った二人に微かな"絆"が見えるようなラストでした。
ちなみに「ドロドロしている」のは愛憎入り交じったモノの事かと思っていましたが、
ドロドロしているのは今ヶ瀬自身でした。
表紙はクラシックな感じが素敵ですね。
恭一のスリーピース・スーツも素敵です。
裏表紙の花ですが、
・『窮鼠〜』→時計草(トケイソウ)/花言葉:信心、聖なる愛、等々。
・『俎上〜』→極楽鳥花(ゴクラクチョウカ)/花言葉:全てを手に入れる、万能、等々。
なかなか意味深ですね。
久々に読み応えのある漫画に出会い満足感でいっぱいです。
未読の方は是非是非、手にとって読んで頂きたいです。