クープラン:王宮のコンセール集
クープランといえば、クラヴサン曲集というのがもっぱらだが、一連の室内楽作品も捨てがたい。セオンからコンセール集は、その選曲といい、演奏といい、未だにこれを超える演奏は出ていない。是非おすすめしたい。
クープラン:クラヴサン曲全集 (Couperin: 4 Livres de pièces de clavecin Complete haspsichord music)
使用楽器の響きが良い。丁寧な録音編集がより一層それを聞き易いものにしていると思う。
演奏もやや早めのテンポながら舞曲らしい歯切れの良さがあり楽しく聴けた。
ラモーの全曲集とか出してくれないかな?と次を期待する名演でした。
ラヴェル:ピアノ作品全集
モニク・アースが女性だから?それともフランス人だから?静かで密度を内に秘めたような響きを持っています。値段とラヴェルのピアノ作品全集ということもあって、初めの1枚にするにはもってこいです。そして好きな曲をみつけて他の演奏家のCDを探すというのも楽しいものです。
クープランの墓、亡き王女の為のパヴァーヌは秀逸。
ただミスタッチしている部分もあるので「プロは完璧じゃなくては」とお考えの方には向かないかもしれません。
しかしミスタッチの部分を差し引いていも曲想のよさは評価できます。
バロックピアノ曲集 (世界音楽全集ピアノ篇)
リュリから5曲、ダカンから3曲(つばめ、かっこうを含む)クープランから20曲、ラモーから15曲収録されていて、有名曲はほぼ網羅されていますので、フランスバロックを勉強しようと思う初心者から上級者まで使えます。(ちなみに収録されている4人ともフランスの作曲家です)
問題の装飾音ですが、DOVER社から出ているクープラン2冊、ラモー1冊の本と比べると格段に丁寧に表記されているのがよく分かります。細かい音符で具体的にどう弾けばいいのか書いてありますので譜読みしやすいです。(もっともDOVER社から出ている本は全曲網羅しているのでそれはそれで価値がありますが)注釈も多数ついていますので、安心です。
クープランでは有名曲をほぼ網羅(ティクトクショック、修道女モニク、蝶々、シテール島の鐘、葦、百合の花開く、神秘的なバリケード、恋のうぐいす) ラモーでも有名曲をほぼ網羅(やさしい訴え、タンブーラン、ソローニュのお人好し、独眼巨人、めんどり、ガヴォットの主題と6つの変奏、エジプトの女)しているので有用です。
欲を言えば、クープランでもっとも長い曲といわれている「ドミノ(主題と変奏)」と、リュリ「ロンド風ガボット」が収録されていない事くらいです(後者はシフラのバロック曲集CDに収められている曲で、音楽の友社のバロック曲集には収録されています)
この本一冊持っていれば、だいたい用件は足りると思います。もし、もっとクープランやラモーを勉強したい人はDOVER社の楽譜を買いましょう(全曲収録されてます)