Spirit of Wonder Vol.1「少年科學倶楽部/チャイナさんの縮小」 [DVD]
当時この作品がアニメ情報番組で取り上げられたとき、プロデューサーの言葉が印象に残っている。
「最近のファンの守備範囲は狭い」みたいなことを言っていた。
それは私もネットを見ていて痛感した。
結局、「買って」もらえるのは「労力や職人気質やこだわり」ではない、ということですね。
でも、理想論としては、そういうのがちゃんと「買って」もらえることだと思う。そうじゃないと、全部「売るための」作品作りしかできなくなってしまうもの。
ただ‥この世紀末のあたりは、きゅうきゅうのなかで作ってたのかもしれないが、今思えば良質ないい作品が多かったと思う。
無責任な要求かもしれないが、もう少しこれを続けられなかったのかなあ、と感じる。
Forget-me-not (1)
絵の美しさに惹かれて手にとりましたが
一読した時は、正直何が何だかわかりませんでした
でも、読み込んでいるうちにすっかり
マリエルの世界にはまってしまい
次巻を読みたくなり 検索しましたが
まだ でて無いんですね''
とにかく、絵が美しい''大好きな作品です
おもいでエマノン (リュウコミックススペシャル)
リリカルなSF作家を3人挙げろ,と言われたら僕なら,ディプトリー・ジュニア(『たったひとつの冴えたやり方』),筒井康隆(『時をかける少女』)とこの梶尾真治でしょうか.彼の代表作といえば,映画化もされたからSFな人でなくとも知っているだろう『黄泉がえり』や『美亜へ贈る真珠』とか星雲賞も受賞した『地球はプレイン・ヨーグルト』なんだろうけれど,僕の一番は連作短編集である本書『おもいでエマノン』を挙げたい.
学生時代失恋してフェリーで旅に出た語り部は,船内で'エマノン'(No nameの逆さ綴り)と名乗る不思議な美少女に出会う.そしてその13年後…
「誰にとってもおもいでって必要なものでしょう?」
「数時間も13年も私にとっては同じなの」
切なくて素敵なエマノンに僕は惹きつけられたのでした.僕もかつて敦賀や舞鶴から北を目指しひとりフェリーに乗ったけれど,ついに彼女に出会うことはありませんでした.でも,僕もいつかどこかでエマノンに出会う気がしています.
ところで,本書のイラストは同様に星雲賞受賞の鶴田謙二.この人のイラストもとっても好きですね.彼の描くエマノンにも'Spirit of Wonder'を感じます.
BEST OF CHIHIROX
米倉さんの歌手活動8周年を記念するベストアルバムです。
このアルバムには、デビュー曲「嵐の中で輝いて」から、「約束の場
所」まで収録されているのですが、どの曲を採っても捨て曲がまったく
なく、構成がしっかりとしていてまとまっています。そのため、曲をす
べて聴き終えても「あれ?もう終わったの?」という、時間を感じさせ
ずに聴くことができます。
また、このアルバムには、「愉快な鼓動」、「永遠の扉」、「FEEL
ME」、「Just Fly Away」などの、一般的には知られているようであま
り知られていない、米倉さんの魅力を感じさせる曲もたくさんありま
す。
米倉さんのたくさんの魅力がいっぱいに詰まった宝箱のような素敵なア
ルバム、これまでのファンの方はもちろん、これから米倉さんの曲をお
聴きになる方々も是非聴いてみてください!
Spirit of Wonder (モーニングKCDX (845))
独特の世界観とタッチで、コアな漫画ファンから絶大な人気を誇る漫画家・イラストレーターの鶴田謙二の初期のSF作品をまとめた短編集。
寡作のアーティストは数いれど、彼は5年に短編一作という超遅筆でも知られるが、その30ページそこそこの短編の内容の濃さといったら、並みの作家の単行本一冊、いや10冊にも匹敵しようかというほど。過去のSF小説の名作へのオマージュをこめたアイデアを、練って練って練り上げたコマ割りと構図、魅力的なキャラクター設定で、スケールの大きな話に作り上げている。温暖化が進行し都市が水中に没した未来や、時間旅行、はたまた奇天烈な発明など、SFファン一撃ノックアウトの設定を、その設定に押しつぶされることなくSFのもうひとつの重要な要素であるヒューマンドラマを盛り込んで描ききる才能と画力を持ったアーティストは、ちょっとそこらへんには他に見当たらない。
スケールの大きな話を短編で終らせるのがまた良い。雑誌に連載され人気を博せば、やはり長期連載のために、もしくはハードワークのために、どうしても作品が冗長になったり平凡になったりして味気もくそもなくなるもの。その点、鶴田謙二は30ページ一本勝負。その世界、その物語の全てを語るのではなく、読者のイマジネーションを膨らませ異世界へと誘うことに全神経を集中した作品ばかりだ。
読み終わって、極上のSF短編集を読んだ後のような恍惚と心地よい疲労感に包まれるはず。