原作が「吸血鬼カーミラ」だけあって、ハマープロの「バンパイア・ラバーズ」と比較してしまいますが、やはり美術セットや演出でハマー作品の方がいかに優れているかを認識し、本作がほとんど無名に終わったことも頷けます。原作がしっかりしたこともありまずまず楽しめますが、バンパイアに対する執念も「バンパイア・ラバーズ」のP.カッシングの方が迫力があり、本作の唯一の目玉とも言えるC・リーも傍観者的でいまいち冴えていないことも事実と思います。
マニア向け。おすすめ度
★★★★☆
ハマー・プロの吸血鬼物に「バンパイア・ラヴァーズ」という作品があるが、本作も同じシェリダン・レ・ファニュの「吸血鬼カーミラ」を原作としている(登場人物の名前やストーリーは一部変えられている)。ハマー版がピーター・カッシングで来るなら、こちらはクリストファー・リー(とはいっても本作の方が「バンパイア・ラヴァーズ」より制作年代自体は古いけれども)だという意気込みは分かるのだが・・・だが、イマイチ盛り上がらない(笑)。
主演の女吸血鬼を演じた女優さんは「バンパイア・ラヴァーズ」のイングリット・ピッドより清楚な感じのする、日本人好みの女優さんで結構イイです(ヌードはありませんよ)。
後見所としては、いつもはドラキュラ伯爵に扮してピーター・カッシングやマイケル・ガウに追い回されてばかりのリーが、逆に吸血鬼を退治する側に回るというのが新味といえば新味でしょうか(でも退治するというほど明確な意思をもって行動するわけではなく、カルンシュタイン家の呪われた歴史について、ロンドンから招いた若い学者先生と色々調べ物をしていたら、たまたま退治出来ちゃったという程度の軽いノリです)?
画面に怪奇映画特有のムードは感じられるのですが、いかんせん画質が悪過ぎる。
ただ国内ソフトとしては本邦初でもあるし、これが嫌なら字幕の入らない輸入版でも購入して観るしかないので、英語の苦手な方は(私も含めて)、ここら辺で手を打っておいた方が良いと思います。本作を本DVDで鑑賞して気に入り、どうしても良好な画質で観てみたいという方のみ、輸入版に手を出すべきではないでしょうか?
鑑賞後に不満が残らない訳ではありませんが、相変わらずのWHDさんとフォワードさんのマイナー路線を買って、星一つオマケです(笑)。
ちなみに本来の邦題は「悪夢の納骨堂」といいます。
細部まで妥協なし
おすすめ度 ★★★★★
これが発売されるのを心待ちにしていました
。ファンであれば購入価値は高いかと存じます。
ご参考になれば幸いです。大変お勧めですよ!!